iPhone 15 Pro／iPhone 15 Pro Maxの
高速10Gbpsを使うなら、40Gbpsケーブルで
次に、iPhone 15 Pro／iPhone 15 Pro MaxをPCや外付けストレージに接続し、最大10Gbpsのデータ転送を利用したい人向けのケーブルについて紹介しよう。前述の通り、データ転送が高速なケーブルは構造上太くなるので、日常での充電用途には向いていない。
iPhone 15 Pro／iPhone 15 Pro Maxは最大10Gbpsのデータ転送に対応した。利用するには対応機器と、10Gbps以上のデータ転送に対応した太めのUSB-Cケーブルが必要だ
現在販売されている、iPhone 15 Proシリーズの10Gbps以上のデータ転送に対応したケーブルは、おもに「USB 3.2 Gen2」「USB 3.2 Gen2×2」「USB4」「Thunderbolt 4」のいずれかに対応したケーブルとなる。
これらのケーブルは、一般的にPCの周辺機器として扱われている。このため、購入時はPC専門店や量販店のPC販売フロアのサプライコーナーを探そう。スマホの充電器コーナーを探しても見つかることは少ない。
10Gbpsデータ転送のおもな用途は、iPhone 15 Pro／iPhone 15 Pro Maxで撮影した数十GBの動画ファイルの転送や、動画を撮影しながら外付けストレージに記録するというものだ。
従来のiPhoneだと480Mbps（60MB/秒）とかなり遅かったが、最大データ転送速度が10Gbps（1.25GB/秒）になり、動画の転送時間を大幅に短縮できる。SNS動画の制作にiPhoneのカメラを使っている人にとっては、かなり嬉しい強化点と言える。
10Gbpsデータ転送の主な用途は、動画編集者がiPhone 15 Proシリーズで撮影した動画をPCやMacに高速転送する、もしくは外付けSSDに記録するといった内容が想定されている（写真はiPhone 14 Pro）
そこでどのケーブルを選ぶかだが、今なら最大40Gbps対応の「USB4」か、やや高額だが長めのケーブルも選べる「Thunderbolt 4」に対応したケーブルがいいだろう。iPhone 15 Pro／iPhone 15 Pro Maxで撮影した動画をPCで編集する層なら、今後USB4またはThunderbolt 4の40Gbpsに対応した機器を使う機会が増えると考えられるからだ。
USB-Cケーブルは対応規格により
速度と最大長が異なる（※規格外の製品もある）
・USB 2.0 最長4m
・USB 3.2 Gen 1（5Gbps）最長2m
・USB 3.2 Gen 2（10Gbps）最長1m
・USB 3.2 Gen 2x2（20Gbps）最長1m
・USB4 Gen3x2 （40Gbps）最長0.8m
・Thunderbolt 4（40Gbps）最長2m
左の2本は40Gbps対応のUSB4ケーブル、右のケーブルはThunderbolt 4だ。近年はUSBケーブル対応規格を、転送速度のロゴで示すことが増えている。最大240WはUSB PDでの供給電力を示すが、右2本も最大100Wに対応している
実際のUSB4とThunderbolt 4ケーブルの選び方だが、iPhone 15 Proシリーズを繋ぐだけならどちらでも問題はない。価格は、今のところUSB4のほうが安い製品が増えている。デザイン面でも、Thunderbolt 4は業務用PCのケーブルといった性格があり、USB4のほうが様々なカラーやデザインのケーブルが多い。
USB4ケーブルのうち、家電量販店などで一番手に入れやすいのはエレコム「USB4-APCC5P08シリーズ」だ。パステルカラーのケーブルも製品化されている。安さを求めるなら、パソコン工房などが販売しているユニットコム「高速データ転送・急速充電対応 USB4 ケーブル（1.0M)」も魅力的だ。Thunderbolt 4かつ長さが欲しいなら、やや高額だがベルキン「Thunderbolt 4 ケーブル, 2M」という選択肢もある。
エレコム「USB4-CC5P08WH」実売価格3850円前後。Type-C、0.8m、USB4（40Gbps）、USB PD（最大100W）対応
ユニットコム「高速データ転送・急速充電対応 USB4 ケーブル（1.0M)」直販価格1980円。Type-C、1m、USB4（40Gbps）、USB PD（最大100W）対応。
ベルキン「Thunderbolt 4 ケーブル, 2M」実売価格8000円前後。Type-C、2m、Thunderbolt 4、USB PD（最大100W）対応。
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