バルミューダ「BALMUDA The Plate Pro」
発売日 2023年10月12日
実売価格 4万2900円
バルミューダ
https://www.balmuda.com/jp/plate-pro/
肉!肉!肉〜〜!!!ちょっとバルミューダが肉のプロですってよ、ステーキのプロ!!USB-Cじゃないですよ、う・しーですよ、う・し〜〜〜!!!
なんとか15のテンション引きずっててすいません。バルミューダが9月14日、同社初のホットプレート「BALMUDA The Plate Pro」を発表しました。一般的なプレートの倍以上になる6.6mmの極厚プレートで、プロレベルの“焼き”ができるというバルミューダらしいコンセプトです。
プレートはチタニウム合金……じゃないわ0.8mmのステンレス板で5mmのアルミニウム板をサンドイッチにした3層クラッドの鋼板を使用。蓄熱性が高いのが特徴です。火力を左右する消費電力は1120Wと一般的ですが、この極厚プレートのおかげでうまく肉が焼けるという仕組み。
熱したプレートに食材を置いても温度が160℃を下回ることなく、ホットプレート特有の匂いもありません。また、一般的なホットプレートは中央だけが熱くなりがちですが、バルミューダはプレートのどこで焼いても同じ仕上がりになるという触れ込みです。
素材としての強度・硬度が高いので、金属製のターナーやナイフをプレート上で使用可能。鉄板焼きのシェフのようにシャッ!とかっこよく肉を切ってサーブできます。こびりつきも直接ジャッジャッとはがし、きれいにできます。写真のヘラは同梱されます。
もうひとつの特徴はビシッと決まる設定温度。
同社の調べによれば、一般的なホットプレートは、設定温度から上下40℃前後のブレがあるそうです。それに対し、バルミューダは温度差を5℃以下にしているとのこと。温度を正確にコントロールできることで、250℃を超えると発生しがちな煙や焦げつきもおさえられるということでした。ただし食材がこびりついたままだと油煙が発生しがち。こまめにシャッと落としたほうがいいですね。
温度設定は160℃、180℃、200℃、220℃の4段階。それぞれクレープ、餃子、ステーキ(牛肉)、焼そばに向いています。温度がしっかり決まるので、スーパーでよく特売になっている薄いステーキ肉なども上手に焼きやすいということ。
プレートはステーキ3枚、ハンバーグ4個を並べて焼けるくらいの大きさ。ドシャ〜ンと大量に焼そばを作るには物足りませんが、一般家庭の普段使いには十分です。
デザインは1枚の厚い鋼板をそのままヒーターに乗せたようなイメージ。一般的なホットプレートにあるフチがないので油や食材が外側に落ちますが、取り外して洗える受け皿に落ちるので問題ありません。プレートも取り外して水洗い可です。
使ったあとのプレートは金たわしやメラミンスポンジでガシガシ洗えます。両サイドに取っ手がついているのでまだ熱が残っていても素手で取り外し可能。
プレートは表面にバイブレーション研磨(スクラッチ加工)が施してあるので、表面が傷ついても問題なし。むしろ油なじみがよくなります。サビ防止加工をしてあるので水洗い後に油を塗る必要はありません。サービスパーツとして交換用プレートを買う場合、お値段1万8700円ということでした。
本体重量はプレートを含めて約5.2kg、プレートだけで約2.8kg。プレートだけ持ちあげるとやや重く感じますが、バーベキューで使う鉄板ほど重くはないので、まあこんなもんかなという感じ。本体重量もそれなりです。
ただし、本体サイズはそれなりに大きく、横置きでしまおうとすると場所を取ります。バルミューダではしまうときのためのバッグを用意していて、使い終わったらここに全部入れて縦置きにしてはどうですかねと提案しています。
ただ面倒くさがりとしては、場所は取るけどパントリーかシステムキッチンの一段を丸ごと使って収納する方がラクそう。いっそダイニングに指定席を作ってもいいかなと思いました。
肝心の味はどうなんだということですが、高いだけあっておいしいですよねぇ!
発表会ではステーキ、チーズバーガー、えびの塩焼き、クレープなど色々試食させてもらいました。おそらく一番の売りであるステーキは、外側にきれいな焼き色をつけたミディアムレアに。やわらかくジューシーに焼きあがっていました。
一方、個人的に「悪魔的だ……」「脳が溶ける」と声が出たのはチーズバーガーとクレープ。
チーズバーガーはシェフが牛肉を包丁で細切れにするところから作っているもので、そりゃいい肉に手をかけりゃうまいだろうという感じもありますが、それを考えても焼きの入り方は見事。家庭で作る一般的なハンバーグの味をはるかにしのぎます。バターをたっぷり塗ってプレートで焼きつけたバンズは悪魔的な味。気づいたら2個食べてました。
クレープはフチがカリカリ、内側がもちふわな焼きあがり。これがホットプレートで作れるというのが衝撃でした。フライパンでクレープ焼こうとしてカルメ焼きのような何かを錬成したときのことが思い出されます。知り合いの記者さんたちも焦がさずきれいに焼けていました。おそらくガレットなどもきれいにつくれることでしょう。
プレートがのっぺり平ベったいのでガーリックバターライスなどこぼれやすいレシピは苦手ですが、別売りプレートを交換することで料理のバリエーションは増やせます。ひとつは一般的なホットプレートとおなじ、深さ2cmのフチ付きプレートとフタのセット(8800円)。もうひとつはたこ焼きプレート(6050円)です。ただしプレートの材質は普通のアルミで、今回の売りとなっている極厚鋼板ではないので注意。
バルミューダの「プロ」シリーズは、ただ料理をするだけでなく、自分で手間をかける余地がある製品につけられる名称。シリーズ第一弾のサラマンダー機能を備えた高級トースター「BALMUDA The Toaster Pro」に続く、いわゆる「男の料理」を感じる製品です。ちなみに開発担当者はお父さん。キャンプで子どもたちにおいしい料理を振る舞う楽しさをホットプレートで実現するのがコンセプトだということでした。キャンプ飯って楽しいですよねぇ。
逆に言えば、毎日のように使うトースターに比べると「たまに使うもの」という感じもありました。もともとホットプレートは毎日使うものでもないですが、鋼板の厚みもあって全体にずっしり重く、ベースのコンセプトが鉄板焼き(鉄ではないが)に振りきっていることもあって、使う場面が限られそうな気がします。これまでのバルミューダ製品のなかでも趣味に寄った製品で、市場がどう受け止めるかちょっとわからない部分がありました。
バルミューダが肉にフォーカスした新製品、4万円する高級ホットプレートとしての満足感はありました。正確な温度制御できれいに焼けたハンバーグとクレープは感動ものです。庶民的には餃子を子どもと一緒に作り、パリッと焼いてみたいですね。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。6歳児と2歳児の保護者です。Facebookでおたより募集中。
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