Apple Watch Series 9がほしい。Apple Watch Ultra 2は、もっとほしい。
新しいApple Watchいいものだ!
9月13日深夜のApple Eventを見ていて「これほしい!」と思った製品は「Apple Watch Series 9」と「Apple Watch Ultra 2」だ。特にApple Watch Ultra 2。これは本当にほしい。
以前、Apple Watch Series 6をとても便利に使っていた。Apple Watch Series 6は血液中の酸素濃度を測定する「血中酸素ウェルネス」アプリと、そのためのセンサーを初搭載したApple Watchだ。
日々の基本的な健康管理に活用するのには非常に有用だったし、通知が手元で見られるなどの基本的な機能も便利だった。じゃあ、なぜ使うことをやめてしまったのか。
Apple Watchによって記録されていく心拍数や睡眠時間、体動によって導き出した睡眠の質、血中酸素濃度といったバイタルデータが気になり、執着してしまう感じが、私にとってはやや窮屈に感じられたというのも理由のひとつ。
しかしそれ以上に、使用をやめた大きな理由がある。
Apple Watch、便利だったが不満もあった
ひとつ目は、両手がふさがった状態でApple Watchを操作しようと思えば、結局、左手はApple Watchを支持するために持ち上げた状態で固定し、右手はスクリーンに触れるために動かさなければならないという点。
つまり、iPhoneの利便性の一部を、腕の上という小さなスペースで実現するという性質を持っているApple Watchには、操作時にiPhoneと同じように手が塞がってしまうという弱点があったのだ。むしろ、iPhoneなら片手でも操作できるので片手は空くが、Apple Watchの場合は必ず装着していない方の手を使って操作する必要が“あった”から、操作時は両手が使えなくなっていた。
まあ、通知が来た際にチラッと見るだけでも便利な代物だし、両手を使って操作するシーンというのはそれほど多くはないのだが。しかしそれでも「結局、手で触って操作するなら、やっぱりiPhoneだけにしようかな」と思うひとつの理由になったことは、正直に述べておく。
使用をやめたもうひとつの理由は、傷などのダメージが気になってしまうことがあるという点。
意味がよくわからないと思うので説明したい。
私が愛用していたのはステンレススチールモデルだった。そして、私は持ち物を丁重に扱いたい性格なのである。ステンレスの硬度は高く、ステンレススチールモデルにはサファイアクリスタル製の風防が使用されている。けっこう頑丈。それでもダメージが気になるとはどういうことか?
Apple Watchは、腕時計の宝飾品としての要素も持っている。特に質感にこだわったステンレススチールモデルは、研磨の処理も美しく、大事に扱いたいと思わせる物としての魅力がある。だからこそ、レジャーやスポーツシーン、睡眠中に装着していると、つい、ぶつけたり、どこかに引っ掻いた後を作っていないかなど、気にしてしまうのだ。
私の使い方に合致してくれるのがApple Watch Ultra 2
これら2つの理由のうち、操作しようと思うと両手が使えなくなるという問題を解消してくれるのが、初搭載となった機能「ダブルタップ」である。
ダブルタップは、Aplle Watchを装着している側の人差し指と親指で空中をつまむ動作をすることで、電話の応答や終了、カメラのシャッターといった操作を可能にする機能。
これは、加速度計センサー、光学式心拍センサー、ジャイロスコープから取得したデータを処理して、人差し指と親指でダブルタップしたときの「手首の小さな動き」と「血流の変化」を検知するという技術を使って実現している。両手が塞がっていても、調理中でも、買い物で荷物を持っていても、操作ができる。Apple Watchの魅力が一段も二段も、上に引き上げられていると思う。Apple Watch Series 9がほしいと思った。
しかし、私が過去にApple Watchを使っていて感じていた問題、というか個人的な「大事に扱いたくなるあまり、ダメージを気にしてしまう」という課題を同時に解消してくれているのがApple Watch Ultra 2だ。
Apple Watch Ultra 2のボディーは、いかにもスポーツウォッチ風で、些細なダメージをものともしない堅牢さを持っており、むしろ、少々傷がついた方が様になるような無骨さがある。
より詳細な機能に言及すれば、Apple Watch史上最高の明るさである3000ニトのスクリーン、暗所では自動的に「夜間モード」に切り替わる新仕様、フル充電で最大36時間、低電力モードで最大72時間というバッテリー駆動時間の長さ、100m耐水性能など、どこにつけていってもタフに手元で動いてくれる頼もしさがある。
しかし、ダブルタップをはじめとした機能をS9や各種センサー類の搭載で実現したApple Watch Series 9、そしてS9 SiPチップを採用し、チタニウム製のケースにタフさと共に詰め込んだApple Watch Ultra 2を見たとき、私は思ったのだ。「これならまたApple Watchを使いたい!」と。Apple Watch Series 9がほしい。Apple Watch Ultra 2は、もっとほしい。
まあ、Apple Watchシリーズは長らくケース形状に変化がないし、Apple Watch Ultraシリーズは次回で刷新があるかも、などと考えなくもないが……アップル製品の場合は、それを言うとなかなかベストなタイミングは訪れないので、買いたい時が買い時だろう。
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