◆子どもたちがAIを使って動画を生成
◆オリジナルNFTアートとして保存する
2日目は、岩手町にあるスポーツ文化センター「森のアリーナ」にて、各自PCやスマホを用いて動画作成をスタート。まずはChatGPTとインタビュー形式で会話をして動画のテーマを決定。さらにテーマに沿って動画のイメージをChatGPTに伝え、Runwayで映像を作成するためのプロンプトまで作成する。
2日目の会場となったスポーツ文化センター「森のアリーナ」
2日目は北上川の源流にて早朝のメディテーション後、体育館に移動してスクール卒業生の宮本莉瑠さんが指揮するラジオ体操にてスタート
各自PCを使って生成AIにチャレンジ
RunwayもChatGPTと同じく、プロンプトを入力して利用する生成AIサービスだが、こちらは英語のみに対応。そのため英語をまだちゃんと習っていない小学生などは、ChatGPTを使って英語のプロプントを生成させるという使い方もしている。
Runwayでは、入力されたプロンプトに合わせて数種類の動画を生成してくれるので、イメージにあった結果をチョイス。今回の製作環境では1回で4秒までの動画しかRunwayで生成できないため、シーンごとにプロンプトを入力し、4秒の動画を複数生成。最後に1本の動画にまとめることで完成となる。
Runwayから生成された動画から、自分のイメージに合ったものを選ぶ
自分のイメージした結果が生成されるかどうかは、プロンプトでかなり細かく指定する必要がある。生徒たちの声を聞くと「最初は思っていたのと全然違う動画が生成された」と話している。そのため、生徒たちは何度かトライ＆エラーを繰り返すことで、現在の生成AIを使いこなすためのコツを学んでいた。
TAからのアドバイスを受けながら、プロンプトを作成
2日目のお昼ご飯は、岩手県の特産品を使った特製のお弁当
完成した動画はデジタルフォトフレームの「Infinite Objects」に転送して、デジタルアートとして展示。Infinite Objectsは、たんに動画データを再生できるフォトフレームではなく、NFTに対応。そのため生徒たちが作成した動画は、オリジナルのNFTアートとして完成しているのだ。
また、同NFTは岩手町の地理情報とも紐付けられており、対応する地図アプリにて自身やクラスメイトの制作実績を確認することも可能になる。
完成した動画をデジタルフォトフレームの「Infinite Objects」に転送
Infinite Objectsには、NFTアートとして保存されている
◆最終日、卒業証書はNFTで授与される
最終日は、いわて沼宮内駅に併設されている「プラザあいホール」にて成果発表を行なう。参加した生徒ひとりひとりが壇上で自分の作品を再生し、アピールポイントをプレゼン。作品をチェックした落合氏は、ひとりひとりの作品に対してコメントやアドバイスをしていた。
ステージ上で自分の作品についてアピール
みな制作期間1日とは思えないクオリティーの作品に仕上げていた
落合氏は「誰も脱落することなく全員作品として完成させられたのはすごい」と話していた
最後はこのサマースクールでは定番となっている、NFTによる卒業証明の授与式。生徒一人ひとりに配布されているICカード型ハードウェアウォレットに、落合氏がスマートフォンでタッチして卒業証明書を発行し、今回のサマースクールは幕を閉じた。
TUは毎年12月に都内でサマースクール参加者の同窓会を実施することにしており、落合氏やTAも参加予定。その際、卒業生は当該ICカード（ハードウェアウォレット）によるトークン認証によって会場に入場可能となる。
今回のサマースクールは、個人の学びや活動実績がNFTでデジタル化されることでスクール卒業生の与信情報として活用可能となり、教育関係だけでなく様々な機関からインセンティブが提供されるといった、生徒たちの自己実現が多面的に支援される未来の到来がもうすぐそこまで来ていることを実感するものでもあった。
NFTによる卒業証明の授与式
今回参加したことがNFTで証明される
NFT作品は位置情報と紐付けられ、地図アプリで確認することも可能に
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
