担当編集の愛犬も興味津々?
前述のように、2万円前後の価格帯ながら、とてもインターフェースが充実した「B760 Pro RS/D4」だが、機能だけでは分からない野生の感性にはどう映るのか。そんな、おバカな思想のもと、担当編集ジサトラハッチが愛犬のジュリちゃん(メス13歳)に「B760 Pro RS/D4」を見せてみた。
手や足で触れることはなかったが、気になる匂いでもするのか、ぐるぐる回ってヒートシンクやPCI Expressなどのにおいをかいでいたという(ジサトラハッチ談)。最後は「これはなかなか良い製品だ」と言わんばかりに舌なめずり。最新ハードが無造作に転がっているジサトラハッチの自宅内で日中のほとんどを暮らすジュリちゃんのお眼鏡にも叶ったようだ。
過信はいけないが、VRMは十分な性能と変換効率
2万円前後の価格ならお買い得
ヒートシンク表面温度の補足とまとめを述べておこう。まず、本来知りたいのはVRM(MOSFET)温度だが、ここで示したのはヒートシンク表面温度だ。おそらく、ヒートシンク表面温度よりも下にあるVRM温度のほうが高いと思われる。
とはいえ、過去に調べたことがあるヒートシンク表面温度(それらはおもにハイエンド~ミドルレンジマザーボードで30度台後半というのが多かった)と比べても、わずかに高いかなと思うがそこまで大きな違いはない。今が夏ということもあるだろう。今回はバラックで計測しており、計測時の室温は26度だ。そこを考慮すれば常識的な範囲に収まっている。
おそらくVRM温度は、より高効率の部品を使えるハイエンド、ミドルレンジマザーボードよりも高い。しかし、組み合わせるVRMヒートシンクはシンプルながらもこの価格帯のモデルと比べて体積も大きく表面積も広い。このVRM回路の発熱に対しては十分に冷却効果を発揮していると言えるだろう。
一般的には、ハイエンドマザーボードよりもスタンダードマザーボードのほうがより、冷却が重要になる。低コストに抑えたい際、ケースファンに回せる予算は小さく、あるいはゼロという方もいるが、長く使いたいならば増設したほうがよい。おそらくリアファンはケースが標準搭載しているだろうから、増設するとしたらフロントファンだろう。
B760 Pro RS/D4は、全体の価格を抑えるためにDDR4メモリーを採用する、PCI Express 5.0は非対応などスペックを抑えている。ただし、コスト重視の方がDDR5メモリーやPCI Express 5.0 SSDなどを用いることは想定できないので、現実のメインストリームユーザーにとって不足はないと言えるだろう。
インターフェースは充実しており、とくにLANの2.5GbE対応は現在のマザーボードスペックとしてうれしいポイントだろう。VRMもフェーズ数やチョークでコストを引き下げつつ、MOSFETのSiC654はミドルレンジ~メインストリームクラスでもよく見られるもの。
価格を抑えつつもDrMOSであり、変換効率は一定の基準をキープしている印象だ。このようにツボを抑えた構成で2万円前後という価格なら、かなりお買い得の高いモデルと言えるのではないだろうか。
(提供:ASRock)
週刊アスキーの最新情報を購読しよう