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よりパワフルで熱にも強くなった究極のゲーミングスマホ「ROG Phone 7 Ultimate」

2023年07月19日 12時00分更新

AirTriggerやマクロがより活用しやすくなる機能も

 ゲーミングに関するインターフェースはROG Phone 6シリーズと共通しており、代表的な部分でいえば先に触れた超音波タッチセンサーを用いた「AirTrigger」や、本体を傾けたり、振ったりするなどして操作できる「モーションコントロール」などが挙げられるのだが、ROG Phone 7シリーズでは他にもいくつかの機能が追加されている。

超音波タッチセンサーをゲームプレイに用いる「AirTrigger」などゲーム専用のインターフェースは引き続機搭載されている

 その1つが「振動マッピング」で、これは特定の位置をタップした時に振動で触感をフィードバックしてくれるよう設定できる機能だ。スマートフォンの画面タップは基本的にフィードバックがなく、ゲーム中に指の位置がずれてボタンを押しそびれてしまうことも少なからずあることから、割り当てておくとそうしたミスを減らすことができるのではないだろうか。

 そしてもう1つは「ROG Instant Master」というもの。これはゲームに応じたAirTriggerの設定やマクロ操作などをあらかじめ用意し、ダウンロードして追加できるもの。ROG Phoneのインターフェースは使いこなすと便利である一方、設定するのに手間がかかるため活用しづらいのが難点でもあったことから、とりわけゲーミングスマートフォン初心者にはありがたい機能といえる。

「ROG Instant Master」を使えば、対応するゲームでマクロやAirTriggerの設定をダウンロードして使用することが可能。自分で設定することなく便利機能が利用できるのはメリットだ

 他にもROG Phone 7シリーズには、AI技術を活用してゲーム中のイベントなどを通知する「X Sense」や、勝利シーンなどキーとなるイベントで自動的にスクリーンショットを撮ってくれる「X Capture」などの機能が備わっている。ただ筆者がいくつかのゲームを試してみた限りではこれら機能を利用できなかったことから、対応するゲームはある程度限られているのだろう。

 なお、これらゲーム中のインターフェースに関する設定をこなすのは「Game Genie」で、宇宙船のようなイメージのデザインや、ゲーム中に画面左右の上部から斜めにスワイプすると呼び出せる仕組みなどはROG Phone 6シリーズから変わっていない。またホーム画面などから呼び出し、パフォーマンスの調整やAirTriggerの感度調節などをする「Armoury Create」も、デザインや機能の多くはやはりROG Phone 6シリーズと共通している。

「Game Genie」は「ROG Phone 6」シリーズ同様、宇宙船のようなイメージのデザインとなっている

カメラは前機種を踏襲した3眼構成

 最後にカメラと通信機能について確認しておくと、背面のカメラは5000万画素/F値1.9の広角カメラと、1300万画素/F値2.2の超広角カメラ、500万画素のマクロカメラの3眼構成。フロントカメラは3200万画素と画素数が大幅にアップしているが、メインカメラは広角カメラのセンサーもソニーの「IMX766」と共通しているようで、ROG Phone 6 Proから大きく変わっていない印象を受ける。

 ただ実際に撮影してみると、従来よりくっきりとした画作り担っている印象を受けることから、ソフトウェア処理には何らかの変更が加えられていると考えられる。

カメラは広角、超広角、マクロの3眼構成でROG Phone 6 Proと性能面では大きく変わっていない

広角カメラで撮影した写真。ソフト処理の変更からかコントラストが強めになっている印象も受ける

超広角カメラで撮影した写真。イメージセンサーが大幅に異なるので色合いなどもかなり違っている印象だ

 カメラアプリの撮影機能もROG Phone 6 Proと共通しているようで、AIによる被写体認識やライトトレイルモードなどは引き続き利用可能だ。ただし光学式手ブレ補正などが備わっていない点もROG Phone 6 Proと共通しているので、暗所での撮影時には注意が必要だろう。

 一方の通信に関しては、SIMは物理SIM(nanoSIM)×2のデュアルSIM構成でeSIMには対応していない。もちろん5Gにも対応しており、ミリ波には非対応だが日本を含むグローバルモデルではバンドn79(ドコモの4.5GHz帯)にも対応するようだ。

SIMはデュアルSIM機構で、eSIMはなくnanoSIM×2という構成は最近では珍しくなった

【まとめ】着実な進化を遂げたがワクワク感も欲しかった

 まとめると、ROG Phone 7 Ultimateはゲーミングスマートフォンとして性能面だけでなく、機能面でも面でも着実な進化を遂げており、よりゲームプレイがしやすいスマートフォンに仕上がっている印象だ。とりわけROG Instant MasterでAirTriggerなどのオススメ設定をインストールできる点は、充実したインターフェースを持て余していたユーザーにとってメリットが大きいだろう。

 ただ一方でカメラや、Game Genieなどのインターフェースに関しては大きな変化がなく、全体的に見ればROG Phone 6 Proと大きく変わらない印象を受けたのも確かだ。まったく新しい独特のデザインを採用した外箱で演出面が強化されてはいるのだが、実際のプレイ時にワクワク感を与える新たな仕組みも欲しいと感じただけに、次はぜひインパクトのある進化を望みたい。

ROG Phone 7 Ultimateの外箱。AeroActive Cooler 7を同梱していることもあってサイズはかなり大きく、デザインも非常に特徴的だ

  ROG Phone 7 ROG Phone 7 Ultimate
ディスプレー 6.78型有機EL(20.4:9)165Hz対応
画面解像度 1080×2448
サイズ 約77×173×10.4mm
重量 約239g 約246g
CPU Snapdragon 8 Gen 2 3.2GHz(8コア)
内蔵メモリー 12/16GB 16GB
内蔵ストレージ 256/512GB 512GB
外部ストレージ ――
OS Android 13(ROG UI)
対応バンド 5G NR:n1/2/3/5/7/8/12/18/20/25
/26/28/38/40/41/48/66/77/78/79
LTE:1/2/3/4/5/7/8/12/17/18
/19/20/25/26/28/32/66
/34/38/39/40/41/42/43/48
W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19
4バンドGSM
無線LAN Wi-Fi 6E
カメラ画素数 5000万画素+1300万画素(超広角)
+500万画素(マクロ)
イン:3200万画素
バッテリー容量 6000mAh(65W対応)
FeliCa/NFC ×/○
防水/防塵 △/△(IP54)
生体認証 ○(画面内指紋、マスク対応顔)
SIM形状 nanoSIM×2
USB端子 Type-C×2
イヤホン端子
カラバリ ファントムブラック、ストームホワイト ストームホワイト
価格 12万9800円(12/256)
14万9800円(16/512)
17万9800円
発売日 7月21日

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