G-Master Velox II Intel Edition SF6をレビュー
『ストリートファイター6』推奨PCを腕試し、フルHD・WQHDなら最高画質でも超快適
強化ガラス製サイドパネルを採用した「モノトーンPC」
ベースモデルのG-Master Velox II Intel Editionの特徴は、受注生産式のBTOパソコンながら細かいカスタムが必要ない「選びやすい1台」というところ。サイコムが標準構成のPCパーツを厳選し、PCに詳しくないユーザーのストレスになりがちなBTOメニューをあえて減らしたモデルになっている。
PCケースはシンプルかつモダンな外観が人気のメーカー、Fractal Designの「POP Silent White TG Clear」を標準で採用している。側面の強化ガラス製パネルから見える内部のマザーボードやビデオカードは、標準構成では基本的に白または黒基調のモデルを選定。
この統一感のあるモノトーンスタイルが、全体のスマートな印象作りにひと役買っている。ゲーミングPCというとRGB LEDで光らせるモデルが多い中、清潔感や爽やかさも感じられる品のある見た目は逆に印象的だ。
本体サイズはおよそ215(W)×473.5(D)×454(H)mmと、標準的なミドルタワーらしい大きさ。床置きはもちろんのこと、卓上でも十分運用できるサイズ感だ。なお、フロントにある2基のPCケースファンと下部の電源ユニットで吸気、サイドフローのCPUクーラーと背面ファン1基で排気する構造のため、側面は壁に近づけて設置しても問題ない。
コスパ重視でマザーボードを選ぶと、インターフェースまわりがやや心配になるものの、フロント上部にはトレンドのUSB Type-Cも備えている。有線LANは1Gbpsで、無線LANやBluetoothといった無線通信機能はない。しかし、対戦格闘ゲームで危なげなく遊ぶには有線接続のほうが安心かもしれない。
性能に関して言えば、CPUは「Core i5-13400F」、GPUは「GeForce RTX 3060」なので、ゲーミングPCとしては十分な性能があると言える。一般的なディスプレー解像度であるフルHD、あるいはWQHDであれば多くのゲームタイトルで快適なプレイが期待できる。
メモリーはDDR4-3200の8GB×2、ストレージは容量500GBのPCIe 4.0対応SSD「P5 Plus」を採用と、こちらもゲーミングPCとしてそつのない仕様だ。『ストリートファイター6』は60GB以上のストレージ空き容量を推奨しているため、本作1本をプレイする予定であれば保存容量は十分と言える。
そもそも、Steamなど近年のゲーム販売プラットフォームは、ほとんどのタイトルのクラウドセーブに対応している。ゆえに、ゲームをPCからアンインストールしても、セーブデータをサーバー上に保持しておけるので、あまりローカルストレージの容量にこだわらなくてもいい環境が整いつつある。
しかし、近年のゲームは1本で容量100GBを超えるような大作も珍しくない。複数ゲームを並行してプレイしたい人なら、標準構成の500GBからアップグレードしたほうがいいかもしれない。ちなみに、サイコムは2023年8月6日までP5 Plusの1TB/2TBモデルが5000円引きになる「サマーキャンペーン」を実施中なので、ちょうどいい機会だろう。
CPUクーラーはNoctuaの「NH-U12S redux」を標準採用。120mmファンを搭載したサイドフロー型で、Core i5-13400Fであればなんなく冷やしてくれる。電源ユニットは650WのSilverStone「SST-ET650-HG」。CPUもGPUも消費電力がそこまで大きくないモデルなので、電源容量には余裕がある印象だ。総じて、標準構成のまま運用してもまったく問題ないモデルであり、そのあたりがサイコムの定番人気製品になっている理由なのだろう。
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