初めての筑波、初めてのラリーカー
Aライセンスのテストに合格できるのか!?
講習会当日は、CJRTからお借りしたヘルメット、ハンス、グローブ、シューズとBライを持って筑波サーキットに向かいました。車両もCJRTで用意してくれたトヨタ・ヤリスCVTで、何から何まで用意してくれたチームに感謝です(この車両についても後日触れます)。
しかしながら、Bライ取り立てホヤホヤ、さらに初めての筑波サーキットでひとり孤独といった状況にかなり緊張です。普段の会社員生活における営業出張で地方に行った際には、レンタカーのヤリスに乗る機会は多いのですが、ラリー車になると全然別モノです。バケットシートは初めてでしたが、事前にシートの高さや角度もチームが私の体格に合わせて調整してくれたので、とても運転しやすかったです。
筑波サーキット内の会場に到着したらまずは受付を済ませ、その日の走行試験にて使用するゼッケンと計測器を受け取りました。ビニールテープでフロント、サイドドアにゼッケンを3ヵ所貼ります。計測器は運転席のドアポケットに入れ、ビニールテープで固定。これでタイムを測定するそうです。コレ、初めて見ました……。
9時からは座学でみっちり知識を頭に叩き込みます。お昼までしっかりお勉強すると空腹感でいっぱい。朝が早くて何も食べていなかった私は、サーキットの食堂でガッツリ麻婆茄子定食をいただきました。
午後はサーキット走行経験のない参加者向けにまずサーキットトライアルで走行体験。この日の参加者の皆さんは私と同じくサーキット走行経験がなく、みんなでサーキットトライアルからスタートです。サーキットで走る上で気をつけることは、まず旗信号の意味を理解すること。事故やトラブルが起きた際に旗信号を見て正しく対応できなければ、レースはおろか、サーキットを走る資格がないと見なされてしまいます。
ラリーカーとはいえノーマルパワーのヤリスに乗る私は、サーキットを全開で走る速い車両の邪魔にならないよう、スローペースで走る車両の後ろについてゆっくりサーキットを周回することに。速い車両が後ろから迫ってきたら、ハザード点滅でコース端に寄って避けることに徹しました。実際に初めてサーキットを走ってみると、正直ものすごく恐怖を感じました……。同じコース上にものすごいスピードの車両がギャンギャン横を走り抜けていくのですから。
私もレースクイーンをさせていただいているスーパー耐久みたいにクラス分けの多いレースでは、後方から迫るクラス上の速い車両を上手く抜かすこともひとつのテクニックと言われるのですが、そのすごさ、大変さを実感しました。
サーキットトライアルが終わると、次はいよいよ走行試験です。試験では走る速さではなく、走行時のマナーや、旗信号を理解しているかをチェックされます。特別なことをする必要はなく、走行試験でも速い車両の邪魔にならないよう注意を払って走ります。参加者の皆さんの車はレーシーなものからオフロード車、軽自動車など様々、走り方も速さも全然違います。サーキット走行自体には少しずつ慣れてきたものの、恐怖心は残ります。
試験で不合格になりやすいのが、コース上に危険があり、追い越し禁止を意味する黄旗が表示されているときに、前車を追い越してしまうことみたいです。そこで私は、速く走ることよりも各ポストの旗と背後に注意し、余程遅い車両が前にいない限り追い越しをしないよう心がけました。これならよっぽどのことがない限り合格するはず。
コースに出ると、私のように試験合格に徹して慎重に走る車両とタイムアタックを目的とする車両に分かれます。そんな状態で10周くらいしたかな……と、気づけばチェッカーフラッグが振られて無事完走することができました。ずっと緊張しっぱなしでしたが、事故もなく本当によかったです!
無事に走行を終えて安心したのも束の間、次は筆記試験です。座学の内容を振り返りながら、丁寧に問題を解いていきます。試験を終えるとその場で採点され、合否が発表されます。今回の講習会では、私を含めて参加者全員が合格できました! 会場ではみんなで拍手。ひとりぼっちでの参加でしたが、それを感じないほど主催者さんも他の参加者さんも優しくて、本当に楽しい講習会となりました。
Aライ取得でホッとしながらチームにヤリスを返却すると、松井さんから「次はTGRラリーチャレンジの公式練習会だから」と告げられました。またしても展開が早い……。レースクイーン以外の土日スケジュールがどんどんラリー関係で埋まっていきます。そして年頃なのに、プライベートの浮かれた予定もなく、すんなり埋まる私。 街で幸せそうなカップル(死語?)を見るたびに「でも私の方が絶対幸せだッ!」と自分に言い聞かせて頑張ります。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります