【実機レビュー】Google Pixel Fold、25万円スマホの活用術を徹底検証
Pixel Foldで「いい音」を楽しむ方法
Pixel Foldは、本体に横向きのステレオスピーカーを搭載しています。音の出口になるスリットが、デバイスを縦に構えた状態で上下に向いて配置されているので、コンテンツを鑑賞する際には本体を横向きに構えて開いた方が、より明瞭なステレオ感と立体的な音の広がりが得られました。
ただ、左右スリットの上下配置が少しズレているためか、音の定位が定まらず迫力不足に感じられる場合もありました。Bluetoothオーディオの高音質コーデックであるLDACに対応するスピーカーやヘッドホンなど、外部のワイヤレスオーディオを併用した方が良い視聴環境が構築できるかもしれません。
Pixel Foldは、Pixel 7シリーズと同様にグーグルの空間オーディオコンテンツの再生に対応します。Google Pixel Budsをペアリングするとダイナミックヘッドトラッキングも楽しめます。またBluetooth LE Audioも、対応するヘッドホンやイヤホンとの組み合わせで使えるようです。
5G常時接続&防水仕様のAndroidタブレットにもなる
Pixel Foldは「コンパクトなAndroidタブレット」として筆者の期待を超えるデバイスでした。内側の画面が大きいので、本体をスタンドに立ててBluetoothキーボードとマウスをペアリングしてみたところ原稿の執筆作業にも十分に使えました。
本機には大きな画面のデバイスに最適化したAndroid OSが搭載されています。内側7.6インチの画面はホーム、またはアプリの画面を表示中に下から上にスワイプアップすると下側にタスクバーを表示します。
ここで「分割」を選ぶと、ふたつのアプリを片方ずつの画面に表示できます。例えばPixelデバイスの「レコーダー」アプリで音声をテキストに起こしながら、エディタアプリでインタビューのメモを取るといったマルチタスクがとても快適にこなせます。
同様の使い方は6月20日に発売を迎えたGoogle Pixel Tabletでもできますが、Pixel Foldの方が仕事にも使えるAndroidタブレットとして優れている点がふたつあります。ひとつは5G対応の単体でインターネットに常時接続ができること。もう一つはIPX8相当の防水対応であることです。
筆者はリラックスしながら入浴中に、企画のネタやレポートの構成が天から降りてくることがよくあります。これまでは入浴中にスマホでメモを書き留めて、風呂あがりに草稿を書いていました。防水対応のワイヤレスキーボードを入手すれば、長風呂しながら原稿を下書きしてGoogleドライブに保存したり、メールを送ったり。Pixel Foldで仕事もできます。
家族には怒られそうですが、いよいよ筆者も折りたたみスマホの有用性に目覚めました。Foldの夜明けの到来です。
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