Stable DiffusionとUE5が同時に使える
最後に、少しだけ意地悪な使い方を試します。Ryzen9/4090機で、UE5を立ち上げたまま、Stable Diffusionで画像を生成してみました。
UE5を立ち上げている状態ですでに20GBのビデオメモリーを使用している状態でしたが、Stable Diffusionで、768x768ドット、1024x1024ドットなどの一般的な画像サイズの画像を生成するぶんには、ビデオメモリーを使い切ることはありませんでした。
生成時間は通常より数秒程度延びたものの、ほとんど動作への影響はありませんでした。たとえば地面のテクスチャを生成してUE5に取り込むといったことを試したいときは、それほど巨大なサイズの画像を生成することはないので、Stable DiffusionとUE5を同時に使うこともできそうです。
影響を感じられたのは、大きな画像サイズを生成しようとして共有メモリーへのスワップの量が大きくなってから。入力を受け付けなくなったり、UE5のフレームレートが一時的に落ちたり、Stable Diffusionの計算の終了時間が数倍かかるようになりました。Stable Diffusionで大きなサイズの画像を生成するときは、一度UE5を落とす必要があるかもしれません。
自分のやりたいことができる最高のハード
マウスコンピューターの「DAIV FX-A9G90」(Ryzen9/4090機)を試してきました。Ryzen9/4090機の方がi9/4090機より大きい画像の生成が速いというのは発見でした。またi9/4090機よりRyzen9/4090機の方が、同じ水冷式であっても若干音が静かな印象を受けました。CPUの発熱が若干低いこともあり、ファンの回転速度に影響を与えているように思えます。
Stable DiffusionにしてもUnreal Engine 5にしても、フラッグシップモデルとしての性能を発揮してくれて、自分のやりたいことができるPCとしては最高のハードだと思います。
筆者紹介:新清士(しんきよし)
1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。
(提供:マウスコンピューター)
週刊アスキーの最新情報を購読しよう