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マウスコンピューター「DAIV FX-A9G90」で検証:

画像生成AI「Stable Diffusion」も爆速 最新Ryzenマシンがすごかった

2023年06月30日 11時00分更新

文● 新清士 編集●ASCII
提供: マウスコンピューター

Stable DiffusionとUE5が同時に使える

 最後に、少しだけ意地悪な使い方を試します。Ryzen9/4090機で、UE5を立ち上げたまま、Stable Diffusionで画像を生成してみました。

 UE5を立ち上げている状態ですでに20GBのビデオメモリーを使用している状態でしたが、Stable Diffusionで、768x768ドット、1024x1024ドットなどの一般的な画像サイズの画像を生成するぶんには、ビデオメモリーを使い切ることはありませんでした。

 生成時間は通常より数秒程度延びたものの、ほとんど動作への影響はありませんでした。たとえば地面のテクスチャを生成してUE5に取り込むといったことを試したいときは、それほど巨大なサイズの画像を生成することはないので、Stable DiffusionとUE5を同時に使うこともできそうです

1024x1024ドットで生成したシンプルな石のテクスチャ。Asymmetric tilingという拡張機能を使うことで、ゲーム中にも使えるような上下左右とも繋がっている繰り返しパターンになるように生成できる

 影響を感じられたのは、大きな画像サイズを生成しようとして共有メモリーへのスワップの量が大きくなってから。入力を受け付けなくなったり、UE5のフレームレートが一時的に落ちたり、Stable Diffusionの計算の終了時間が数倍かかるようになりました。Stable Diffusionで大きなサイズの画像を生成するときは、一度UE5を落とす必要があるかもしれません。

自分のやりたいことができる最高のハード

 マウスコンピューターの「DAIV FX-A9G90」(Ryzen9/4090機)を試してきました。Ryzen9/4090機の方がi9/4090機より大きい画像の生成が速いというのは発見でした。またi9/4090機よりRyzen9/4090機の方が、同じ水冷式であっても若干音が静かな印象を受けました。CPUの発熱が若干低いこともあり、ファンの回転速度に影響を与えているように思えます。

 Stable DiffusionにしてもUnreal Engine 5にしても、フラッグシップモデルとしての性能を発揮してくれて、自分のやりたいことができるPCとしては最高のハードだと思います。

   

筆者紹介:新清士(しんきよし)

1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。

(提供:マウスコンピューター)

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