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【レビュー】M2 Ultra搭載「Mac Studio」超高速の内蔵SSDで実用性能が向上(本田雅一)

2023年06月14日 08時00分更新

用途に「適した構成」を

 評価機は税込で90万円を超える構成と高額だが、そのピーク性能を引き出せるアプリケーションならば、確かに魅力ある1台だ。昨年、M1シリーズにPro以上のバリエーションが生まれ、Media Engineの使用やより多くのコアを使いこなせるようアプリケーションの最適化も進んできた。

 今回、ハードウェアエンコーダ利用時のボトルネックが(M2 Ultraで)解消されたことで、性能が出せないケースは大幅に減っていると予想される。

 ただしアップル製SoCの良さは、ひとつのプロセッサパッケージにほぼ全てを納めてしまい、データに対して等価にアクセス可能にすることで性能を引き出すことに帰結する。言い換えれば柔軟性はなく、あらかじめ決めた構成でハードウェアを使わざるをえない。

 動画編集であれば、扱うデータの形式と解像度、同時に割り付けるクリップの本数などが目安になるだろうし、3Dグラフィクスのレンダラーならば生成するシーンの複雑さやテクスチャデータなどに依存する。

 一方で、一般的なユーザーは同じデスクトップでもMac miniがM2 Proにアップデートされることを期待するのもいいかもしれない。フルHDから4K程度の動画を扱うのであれば、それでも十分なパフォーマンスは得られる。

 

訂正とお詫び:初出時、一部表記に誤りがございましたので、訂正いたしました。(2023年6月16日)

 

筆者紹介――本田雅一
 ジャーナリスト、コラムニスト。ネット社会、スマホなどテック製品のトレンドを分析、コラムを執筆するネット/デジタルトレンド分析家。ネットやテックデバイスの普及を背景にした、現代のさまざまな社会問題やトレンドについて、テクノロジ、ビジネス、コンシューマなど多様な視点から森羅万象さまざまなジャンルを分析する。

 

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