体験してわかったアップルの「空間コンピュータ」Vision Proの未来(西田宗千佳)
まずはiOS/iPadOSアプリから。最終的には「空間アプリ」へ
普通に使える「空間ディスプレー」なのはわかった。重要なのは「コンピューターとしてどれだけ使えるか」だ。デモでは多くのアプリが体験できた。ここもおおむね問題なさそうだ。
Vision ProはiOS/iPadOSのアーキテクチャを核に作られたコンピューターなので、それらの機器向けのアプリはそのまま動く。
また、Microsoft OfficeやZoomなどは、Vision Pro専用のネイティブ・アプリケーション開発がすでに進んでいるという。
そもそもMacのディスプレーとしても使えるので、「アプリが足りない」と思うことはなさそうに思える。
もちろん、最終的に必要なのは、空間をうまく活かすネイティブアプリケーションだろう。「空間に浮かぶディスプレー」から「空間を活かすアプリ」に広がり、最後には「立体的に空間を使う世界」になっていく。
発売まで半年以上あるにも関わらず、Vision ProがWWDCという「開発者会議」で発表になったのは、開発者のサポートを得ることが目的だ。
実際にVision Proを体験したデベロッパーは、きっと何かを作りたくなるだろう。筆者はそう考えている。逆に、体験も含めて「いかにデベロッパーの想像力と好奇心を刺激するか」が、Vision Proにとってまず必要になることなのかもしれない。
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