第417回
最大転送速度10000MB/秒超え!2段ヒートシンクが目を引くPCIe 5.0対応SSD「Nextorage NE5N」シリーズの実力とは
PCIe 4.0対応のNVMe SSDが最近ようやく価格がこなれてきて入手しやすくなってきたが、いよいよPCIe 5.0対応のNVMe SSDが出回りだした。PCIe 3.0からPCIe 4.0では大幅なステップアップを果たしたが、PCIe 4.0からPCIe 5.0ではどうなるのか。
今回、Nextorageから2段ヒートシンクを搭載したPCIe 5.0対応の「NE5N」シリーズが発売したので、さっそく検証してみた。
ファンレスヒートシンクを実現
「NE5N」シリーズは、ヒートシンクありとなしのモデルがあるが、今回お借りしたのは2段ヒートシンクを搭載したモデル。PCIe 4.0対応のNVMe SSDでもかなり発熱していたが、PCIe 5.0対応のNVMe SSDはさらに発熱するため、ヒートシンクなしでは本来の性能を発揮しない。そのため、ヒートシンクなしのモデルの場合は、別途マザーボードに合ったPCIe 5.0対応のヒートシンクを装着する必要がある。
Nextorageによると、動作確認済みの別売りヒートシンクとしては、ASRockの「Blazing M.2 Gen5 Fan-Heatsink」となっているが、これらはファンありの製品で冷却性は優れているものの、ファンの騒音が気になるかもしれない。
その点、NE5Nシリーズのヒートシンクありモデルは、2段重ねで見た目はかなりゴツく見えるが、ファンレスでの冷却を実現しているため、騒音の心配はない。底面からの高さは39.4mmで幅は24.8mmとなっているが、マザーボード側のヒートシンクが特殊なタイプやグラボと干渉する位置にM.2スロットがある場合以外は、装着可能なはずだ。
ファンレスを実現しているのは、NANDチップ部とPCIe5.0コントローラー部でヒートシンクを分けているところ。高温になるコントローラーは銅製ヒートパイプを使用し、熱抵抗を下げるためのサーマルグリスによって圧着されている。
そのほかのチップはサーマルパッドによって密着しており、底面のチップは高さに合わせてサーマルパッドの高さを変えるなど、より密着性を高めている。
コントローラーに「PhisonE26」を採用し、232層の3D TLC NANDフラッシュメモリーを搭載。転送速度はシーケンシャルリード/ライドともに最大10000MB/秒と、PCIe 4.0対応のNVMe SSDの転送速度と比較して約1.4倍となっている。
本シリーズには1TB/2TBがあり、1TBモデルは2GB DDR4 SDRAMのDRAMキャッシュメモリーを搭載し、TBW(書き込み耐性)は700TB。2TBモデル4GB DDR4 SDRAMのDRAMキャッシュメモリーを搭載し、TBW(書き込み耐性)は1400TBとなっている。保証期間はTBWを超えない5年間となっている。
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