生成AIブーム到来でエヌビディアの株価が上昇
最近のアメリカ株でエヌビディアのパフォーマンスが際立っている。昨年12月1日終値171.35ドルから直近高値の5月30日終値401.11ドルまで、株価は6ヵ月間で2.3倍になった。
この株価上昇の原動力となったのが「ChatGPT」の大ブームである。昨年11月30日に公開されたチャットAI「ChatGPT」は、各種の文書、レポート、プログラムコードなどが生成できる。個人が手軽にAIを使える時代が到来したのだ。
そして、AIになくてはならない半導体メーカーがエヌビディアである。AIを動かすには、まずAIに大量のデータ、文章、画像など、AIが正しい答えを導き出すために必要な素材を学ばせる必要がある。今では人間の脳の働きを真似たディープラーニングという手法を使うが、大量の学習素材を学んだAIは、ユーザーの質問や指示に従って、「推論」、即ち正しいと思われる組み合わせをアプトプットするのである。
10年以上前までは「ディープラーニング」「推論」ともにCPUで処理していた。ところが、2012年頃に複数の学術論文で、ディープラーニングはCPUよりも画像を高速処理できるGPUのほうが効率的に速く処理できることが明らかになった。これにエヌビディアは飛びついた。既にパソコン用GPUの大手だったエヌビディアはAIの将来性を見通し、それ以降AI専用の高性能GPU開発に注力したのである。
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