NVIDIAは21日(現地時間)、企業が独自の生成AIモデルを構築・運用できる一連のクラウドサービス「NVIDIA AI Foundations」を発表した。
サービスはDGX Cloud上で提供
NVIDIA AI Foundationsには、大規模言語モデル(LLM)を使用した言語サービス「NVIDIA NeMo(以下NeMo)」と、画像・動画・3D生成サービス「NVIDIA Picasso(以下Picasso)」が含まれている。
どちらも同じく本日発表された、ブラウザからアクセスできるAI向けクラウド環境「NVIDIA DGX Cloud」上で実行される(関連記事)。
トレーニング済みのモデル、データ処理のフレームワーク、ベクターデータベースとパーソナライゼーション、最適化された推論エンジン、API、NVIDIAスタッフによるサポートが含まれており、企業が独自のユースケースにあわせてモデルを調整するのに役立つという。
NeMoは現在アーリーアクセス、Picassoはプライベートプレビューを提供している。開発者はそれぞれの応募フォームで申し込むことができる。
カスタマイズ可能な生成言語モデルNeMo
NeMoは大規模言語モデル(LLM)のフォーカス領域を定義し、ドメイン固有の知識やスキルを追加することによって、利用者の環境にあわせたAIを作成できるようにしたもの。
エンタープライズサーチやチャットボットといった生成型AIアプリケーションを、独自のデータによってカスタマイズできる。
80億から5300億のパラメータを持つ様々なサイズのモデルが定期的に追加学習データで更新されるため、ビジネス要件に沿ったアプリケーションを構築するための幅広い選択肢が得られるというもの。
Adobeも協力したPicasso
Picassoは、シンプルなクラウドAPIを通じて、テキストから画像、動画、3Dモデルを生成できる生成AIサービス。
NeMo同様、独自のデータでモデルを訓練することで、商用利用可能な製品デザイン、ストーリーテリング、キャラクター作成などを自然言語で作成できるアプリケーションを構築できる。
また、今回NVIDIAはAdobeとの開発パートナーシップを拡大し、次世代の生成AIモデルを構築すると発表した。
モデルの一部は共同開発され、「Photoshop」、「Premiere Pro」、「After Effects」などの「Adobe Creative Cloud」主力製品およびPicassoを通じて市場に投入される予定だ。
なお、NVIDIAは本日、生物学向けクラウドサービス「NVIDIA BioNeMo」の新モデルも発表した。
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