週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

山根博士のグロスマレビュー

1インチセンサーにツァイスの名レンズを再現する最強カメラスマホ「vivo X90 Pro+」

2023年01月25日 12時00分更新

1インチセンサーとV2チップで
最強カメラフォンを実現

 それではvivo X90 Pro+のカメラを改めて見ていこう。メインカメラはソニーのIMX989、1インチセンサー5030万画素、F1.75を搭載。ツァイスのT*(ティースター)コーティングレンズを採用している。超広角は4800万画素でF2.2。望遠を2つ搭載しているのはポートレート撮影を意識しており、2倍望遠は50mmでF1.6とボケも強く出せる。3.5倍望遠はペリスコープ式で90mmに相当する中望遠でF3.5。デジタルで最大100倍の望遠に対応する。

 vivoのXシリーズはこれまでカメラにジンバル機能を搭載し、ビデオの手ブレを強力に抑えてきたが、vivo X90 Pro+ではアクションカメラなどに見られる水平維持動画撮影がサポートされた。これにより街中でのVlog撮影時など、画面が左右に揺れることもなくより自然な動画を撮影することが可能になった。

約5000万画素通しの4つのカメラを搭載する

 カメラのUIは、画面を上から下にスワイプするだけで基本的な設定を変更できるため使いやすい。画面上部中央の「ZEISS」をタップすることで、ツァイスの撮影ノウハウを活かした自然な色合いに仕上がる「Zeiss Natural Colors 2.0」と、vivoのカメラ技術を活かしたコンピューティショナルフォトグラフィー「vivo Vivid Colors」の切り替えができる。

 最近のスマートフォンでおなじみの、メーカーロゴなどが入るウォーターマークのオンオフもここからすぐに変更できるのは便利だ。高倍率撮影時は、画面上にポップアップの小画面で全体が表示されるほか、AIの補正でブレを抑えた撮影ができる。

カメラのUI。ZEISS仕上げの写真の切り替えもワンタッチ。100倍望遠も楽に撮影できる

 その他のモードには多彩なオプションが用意されている。通常の撮影ではピクセルビニングにより1200万画素相当となるが、「高解像度」を選ぶことで5000万画素での撮影も可能だ。一般的なスマートフォンではメインカメラのみ高画質で撮影できるが、vivo X90 Pro+は超広角から3.5倍望遠まですべてが高画質なため、高解像度モードではすべてのカメラでフルの性能を活かした撮影もできる。動画撮影に関しては4K60fpsに加え、8Kは30fpsにも対応する。

カメラのその他のモードから高画質を選ぶことができる。動画は8K30fpsに対応

 撮影時のボケの度合いは、ツァイスのレンズを再現したモードも楽しめる。Sonnar、Planar、Distagonなどツァイスの過去の名レンズをデジタルでそれぞれ再現。夜景撮影時などに背景のボケの写りの度合いを、レンズ交換するように切り替えて撮影できる。フロントカメラも高画質なことから、動画撮影時に自分の顔もミニウィンドーに表示して同時撮影する「デュアルビュー」も高画質な撮影が可能だ。なお、動画に関してはV2チップのAI処理により暗いシーンでも明るい撮影ができる。

ツァイスレンズのボケ度合いの切り替えが可能(上)。高画質でデュアルビュー動画も撮影できる(下)

 以下はカメラの撮影例だ。クリックで原寸表示ができる。

超広角撮影

メインカメラで撮影

メインカメラで撮影、高画質5030万画素

2倍望遠で撮影

3.5倍望遠で撮影

デジタル30倍撮影

デジタル100倍撮影

 以下はメインカメラでモード変更などして撮影した作例。

メインカメラで近距離を1インチセンサーなので背景のボケも強く出る

ポートレートモードでボケ最大にして撮影

草木に近寄って撮影。マクロはないがこの程度までは十分近づける

食事を撮影。1インチセンサーのためここまで近寄ると背景がボケてしまう

夜景モード撮影。夜空は補正が入るが建屋内の照明もしっかり写すなど仕上げは美しい

香港の街中でスナップ撮影

香港の街中でスナップ撮影

香港の街中でスナップ撮影

香港の街中でスナップ撮影

【まとめ】静止画も動画も
美しく楽しく撮れる最強カメラフォン

 vivo X90 Pro+はスマートフォンとしての性能は最高レベルであり、高級感ある本体の質感もフラッグシップモデルにふさわしいデキで、所有欲を十分満たしてくれる。4つの背面カメラとフロントカメラ、すべてが高画質のため、あらゆるシーンで撮影結果に不満がでることはないだろう。

 写真だけではなく動画も美しく撮影でき、しかもV2チップで夜景や高画質撮影でもストレスは感じられない。

 ここまですばらしいカメラを搭載したスマートフォンが、中国のみでしか入手できないのはもったいないと思えるほどだ。日本のようにハイエンドモデルの需要がある国でもぜひ販売してほしい。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事