exFATでの高速転送にはLinuxカーネル、OSビルドも要チェックだった!
Google Pixel 7 ProやPixel 6シリーズでポータブルストレージの挙動を再検証
Google Pixel 6シリーズを、2022年8月より提供が始まったAndroid 13にアップデートすることによって、exFATへの対応が実現したことは過去の記事で紹介したとおりだ。ただ、その記事で紹介しているように、exFATに対応したものの、実際のファイル転送速度が非常に遅いという問題があった。
その後、Pixel 7シリーズが登場するとともに、Pixel 6シリーズ向けのAndroid 13も何度かアップデートが提供されており、exFATまわりの状況が変わっている可能性がある。そこで今回は、Pixel 6シリーズとPixel 7シリーズでのexFATまわりの挙動を再検証してみたいと思う。
AndroidでのexFAT対応は
Linuxカーネル5.10以降でサポート
はじめに、AndroidでのexFAT対応についておさらいしておこう。過去の記事では、Android 13からexFATに対応となったと紹介した。確かにそれは事実だ。ただGoogleが公開しているサポート情報によると、AndroidでのexFAT対応は、「Linuxカーネル 5.10以降でサポート」になっているという。つまり、Android 13でもLinuxカーネルが5.10よりも古い場合には、exFATには対応しないことになる。
そこで、手元のPixelシリーズで確認してみたところ、Pixel 6 Pro、Pixel 6a、Pixel 7 ProのAndroid 13はLinuxカーネルが5.10以降になっていることを確認。しかし、Pixel 5ではAndroid 13の最新ビルドでもLinuxカーネルが「4.19」と5.10よりも古いものとなっていた。
今回は、Pixel 5、Pixel 6 Pro、Pixel 6a、Pixel 7 Proでのみの確認だったが、おそらくPixel 5以前のPixelシリーズでも、Android 13のLinuxカーネルは5.10より古くなっている可能性が高い。つまり、PixelシリーズでのexFAT対応は、Pixel 6シリーズ以降に限られると考えて良さそうだ。
なお、SamsungのGalaxyなど他社のAndroidスマートフォンでは以前より独自にexFATへの対応を実現している製品が数多く存在していることを考えると、Pixelシリーズでできないはずがない。そのため、Pixel 5シリーズ以前でのexFAT対応もぜひ実現してもらいたいところだ。
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