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帰ってきたら、とりあえずこれでお手入れ:

洗濯しにくいダウンジャケット用の「デイリーお手入れ洗剤」を買ってみた

2022年12月30日 15時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

ダウンを毎週クリーニングに出すわけにも……

 みなさんは、着ている服を洗濯しますか?

 「ウルセイヤロウダ バカニスルナ」と、『光神話 パルテナの鏡』の商人ばりに呆れた読者もいらっしゃるかもしれません。洗濯ぐらいするよ、当たり前だろう……と。いや、筆者も、読者のみなさんが衣服を洗濯しないだろうと考えているわけではない。

 洗濯しにくい服がある、という話なのです。

 たとえば、綿100%のTシャツは気軽に洗濯できますよね。ワイシャツもそうです。ニットだって、洗濯表示を見て問題なければ、洗濯機の「おしゃれ着洗いモード」みたいな設定で洗う人も多いはず。かくいう筆者も、ニットはクリーニングに出さずにガンガン洗う派です。

 では、ダウンジャケットはどうでしょう。

 ダウンとなると、クリーニングに出している人が多いと思います。実際、家庭で洗濯できないダウンも多い。羽毛は空気を含んで保温するため、濡れると保温力が下がることもあり、ダウンに濡れは大敵とも言われているほどです。洗濯の際の取り扱いが難しいのです。

 とはいえ、大事に着ていても服は汚れます。着ていれば汗をかきますし、時には食べこぼしなどが付くこともあるでしょう。汗や皮脂の汚れは蓄積されてしまいます。家庭で洗濯をするのは難しいとしても、デイリーのケアぐらいはしたいもの。しかし、さすがに毎週クリーニングに出すわけにもいきません。

 そんなある日、セレクトショップのBEAMSで、ふと見つけたのがEFNAL careというブランドの「ダウンジャケット専用 合成洗剤」なるアイテムです。これ1本で、ダウンの洗浄、消臭、除菌ができるのだとか。150mlで価格は3300円と、すこしお高めかも。

ダウンジャケット専用の合成洗剤だそうな

 使い方は簡単です。内襟、袖先など、直接肌が触れる部分、または汚れが気になる部分に直接プッシュして泡を付け、乾いた布で軽く叩くように馴染ませて拭き取るだけ。

 その日の汚れ、その日のうちに……という使い方です。「デイリーお手入れ洗剤」とでも呼ぶべきものですね。ダウン用のドライシャンプーみたいなアイテムと考えてもいいかも。

使い方はボトルに記載されています。透明なボトルに白の記載なので、写真が撮りにくかった……

気になる部分にプッシュ、軽く叩くように拭き取る

 さっそく使ってみましょう。といっても洗濯用の洗剤ではなく、前述したように「気になる部分にプッシュして軽く叩くように拭き取る」ためのものです。なので、必要なのは洗濯機ではなく、乾いた布です。

ダウンを用意しました

 今回、用意したのは私物のダウンベストです。ジャケットではなくこちらを選んだのは、単純に、袖がないのでコンパクトに画角に収まるから。しかし、洗濯表示を見たら、普通に洗濯機で洗えるやつでした。「じゃあ、汚れたら丸洗いすればいいじゃないか」と思われそうですが、今回は使い方の説明なので……。

霧吹きのような感じではなく、泡で出ます

 ケアしたいところにプッシュすると、泡が出ます。霧吹きのように液体が噴霧される感じではないので、範囲が広がりすぎず、ポイントに吹き付けられるのはよいと思いました。

 プッシュしたら、ゴシゴシ擦るのではなく、軽く叩くように拭き取ります。洗剤で濡れたところはシミになったように見えますが、すぐ乾くので安心。

叩くように拭き取ります。シミになったように見えますが、すぐ乾きます

 そうはいっても、防水加工されているものなど、生地によっては絶対にシミにならない……とは言い切れません。その旨はボトルにも記載されており、まずは目立たないところで試してみてほしいとされています。

 ガンコな汚れの場合は、泡をプッシュして30秒ほどおき、熱めのお湯で絞った布で、軽く叩くように馴染ませて拭き取ります。

 全体をケアする方法もあります。ダウン本体ではなく、乾いた布に直接適量をプッシュし、泡を布に馴染ませてから拭くというものです。

全体をケアしたい場合は、まず乾いた布に泡を吹き付けてなじませます

洗剤をなじませた布でダウン全体をやさしく拭きます

 香りとしては、柑橘系の香料が含まれています。もっとも、長い間持続するわけではなく、乾いてしばらくすると消えるので、無臭と考えて差し支えありません。

汚れを落とす力は強くないが、デイリーケアはしやすい

襟や袖など、肌が触れやすいところをケアするとよいでしょう

 とりあえず、家にあるダウンで一通り試してみたところ、うっすらとした汚れならそれなりに落とせる印象です。ただ、根本的に「洗剤をかけて拭き取る」というやり方である以上、ガンコな汚れ、シミなどは落としきれないでしょう。

 ダウンジャケットの隅から隅までこれでケアをするのは大変ですし、プロに任せたほうがきれいになるのは確実なはず。「どんな汚れでも劇的に落ちる!」というものではないようです。ダウンを着た日はこれで軽くケアして、冬が終わればクリーニングに出す……という流れがよろしいかと。

 秋冬にダウンを着る人は多いでしょう。でも、気軽に洗濯できないからこそ、毎日のケアとなると「どうやればいいんだろう?」と感じるかもしれません。クリーニングでプロに洗ってもらう以外の選択肢が、なかなか思いつかない。なので、専用の合成洗剤というのは良いアイデアだなと感じました。用途は限られていますが、意外と助かる場面が多そうなアイテムです。

モーダル小嶋

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。

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