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LINE、オープンネットワーク化に向けた第3世代ブロックチェーンメインネット「Finschia(フィンシア)」をローンチ

2022年12月23日 17時00分更新

 LINE TECH PLUS PTE. LTD.は12月23日、オープンネットワーク化に向け第3世代のブロックチェーンメインネット「Finschia(フィンシア)」をローンチしたことを発表した。

 LINE TECH PLUS PTE. LTD.はLINEの暗号資産事業およびブロックチェーン関連事業を展開するLINE Xenesisの傘下の企業。LINEグループでは、2018年4月に「LINE Blockchain Lab」を設立し、ブロックチェーン技術を応用したdAppsの開発やP2Pネットワークによる分散システム、暗号化技術の研究を行なってきた。独自ブロックチェーン「LINE Blockchain」を開発し、それをベースとした独自暗号資産「LINK」の発行や暗号資産取引サービス「LINE BITMAX」、NFT総合マーケットプレイス「LINE NFT」の運営など、グループ全体でさまざまなブロックチェーン関連の事業を展開している。
 
 今回ローンチしたFinschiaは、実在する“木”を語源とし、ブロックチェーンエコシステムにおいて、ともに健康的に成長するという意味を込めているという。高い機能性と安定性を備えたより強固なブロックチェーンエコシステムの実現に向け、独自のコンセンサスアルゴリズム「Ostracon(オストラコン)」を採用し、コスモスコンセンサスアルゴリズムにVRFを追加。これにより、イーサリアムに比べ400倍速い取引速度を持つネットワークの提供およびネットワーク利用料(ガス代)の98%削減を実現。
 
 近日中にLINK専用のノンカストディアル型ウォレット「DOSI Vault(ドシ・ボルト)」をローンチするとしている。DOSI Vaultは自己管理型のウォレットのため、ユーザーは低いガス代で「LINK」を安全かつ簡単に管理することが可能となるという。なお、DOSI Vaultを使用するノードでのみガス代がかかる(他ノードでは引き続きガス代はかからない)。
 
 また、Finschiaでは、ブロックチェーンエコシステムの拡大に貢献したユーザーと開発者が報酬を受け取れる“貢献ベース”の報酬システムを新たに導入。これにより、すべてのユーザーが自由に価値を創造・取引し、その行動に対する対価を享受できるとしている。
 
 さらに、現在のメインネットである「Daphne(ダフネ)」をFinschiaと統合し、「LINE Blockchain」を基盤としたブロックチェーンサービスのブロックチェーンメインネットを統一する予定という。Daphneでは、ブロックチェーンサービス開発プラットフォーム「LINE Blockchain Developers(以下LBD)」を経由したdAppsの開発のみ可能だったが、Finschiaではノードをフルノードとして開放するためLBDを経由せずともdAppsの開発が可能。そのため開発者はこれまで以上に簡単かつ自由にdAppsを開発することが可能となる。

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