Mini-ITXマザーボードの難易度は高いが、ATXにはない楽しみ方がある
Mini-ITX自作の醍醐味!MSI「MPG Z790I EDGE WIFI」で小型ハイエンドPCの沼にハマろう
そしてビデオカードを搭載し、水冷ラジエータを固定した状態が下の写真だ。ちなみに、ラジエータのファンを排気向きに装着している。吸気と排気、どちらがよいか悩んだが、時間的にどちらかしか試す余裕がなく、経験と勘で排気としてみた。また、プレート→ファン→ラジエータの順としているのは、内部の配線などからファンのブレードを守るためだ。そしてMasterBox NR200Pにはガラスの側面板も付属するが、今回のレイアウトでは排気口を塞ぐ格好になってしまうので、ノーマルのメッシュの側板を組み合わせている。
体積あたりの圧倒的パフォーマンス! ただし温度高めは否めない
Mini-ITXマザーボードに「K」付きCPU、今回はハイエンドビデオカードも。これを小型PCケースに組み込んだ。そうなると肝心なのがBIOS設定だ。MSIのIntel CPU向けマザーボードでは、初回起動時に装着しているCPUクーラーを尋ねる画面が表示される。ボックス(リテールクーラー)、空冷、水冷という選択肢があるが、今回水冷を組み合わせているからといってそのまま水冷を選んでしまうのは少々リスクが高い。PL1/PL2がかなり高い値に自動設定されてしまうからだ。初回はPL1/PL2がもっとも低い(定格)ボックスを選び、ベンチマークとともに各種ステータスを確認しつつ、もし余裕があるならPL1/PL2を引き上げていけばよいだろう。ただし、今回組んだ構成の場合、ビデオカードの熱量もかなりのものなのでどちらかと言えば定格よりもPL1/PL2を引き下げたり、あるいはCPUの各種電圧を引き下げたりするようなチューンのほうが必要になりそうだ。
では、今回の作例がどのくらいのパフォーマンスなのか、各部の温度はどのくらいなのか、確認してみよう。PL1/PL2設定は253W、つまりCPU定格だ。
CINEBENCH R23では、Multi Coreが30385pts、Single Coreが2116pts。最新のCore i7-13700Kなら定格でもこれだけのスコアが出る。
3DMarkはFire Strikeが41352、Time Spyが18848、Port Royalが12427、Speed Wayが5059。WQHD(2560×1440ドット)最高画質や、4K(3840×2160ドット)高画質設定が狙えるパフォーマンスだ。
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