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世界初の10段可変絞りカメラ搭載したファーウェイ「HUAWEI Mate 50 Pro」実機レビュー

2022年12月10日 12時00分更新

ファーウェイ「HUAWEI Mate 50 Pro」

 ファーウェイのフラッグシップスマートフォン「HUAWEI Mate 50」シリーズが2022年9月に発表された。「Mate」「P」の2つのフラッグシップ戦略を取っていたファーウェイも、2021年は「HUAWEI P50」シリーズのみの投入となり、HUAWEI Mate 50は2020年発売の「HUAWEI Mate 40」以降、2年ぶりのMateシリーズとなった。今回はMate 50シリーズの中核モデルとなる「HUAWEI Mate 50 Pro」を紹介しよう。

Snapdragon 8+ Gen 1搭載のハイスペックモデル

 HUAWEI Mate 50 ProはチップセットにクアルコムのSnapdragon 8+ Gen 1 4Gを搭載。米国政府の制裁の影響を受けてか、通信モデムは5Gには非対応だ。メモリーは8GB、ストレージは256GBまたは512GBで、今回レビューするのは256GBモデル。ディスプレーは6.74型(2616×1212ドット)の有機ELで120Hz駆動、フロントカメラは1300万画素と深度測定の2つを備えており、その中央にフロントスピーカーを配置したためiPhoneに似た横に長いノッチスタイルとなっている。

デュアルフロントカメラ+スピーカーを搭載するためノッチが長い

 背面のカメラは5000万画素の広角に加え、1300万画素の超広角、6400万画素の3.5倍光学望遠(ペリスコープ式)を備える。2021年までのファーウェイのスマートフォンはライカとの協業で、カメラ部分には「LEICA」のロゴが入っていたが、HUAWEI Mate 50からはファーウェイ独自のイメージング技術「XMAGE」を採用、ライカとの協業は終了している。背面は光沢ある仕上げで、指紋跡が若干目立つのがやや気になった。

トリプルカメラを円形にまとめた背面デザイン

 本体サイズは約75.5×162.1×8.5mm、重さは205g。なお、ファーウェイが開発した強化ガラス「Kunlun Glass」をフロント面に採用し、背面をビーガンレザー仕上げにしたモデルは209gとなる。高画質カメラを搭載しているもののカメラ部分はそれほど出っ張っていない。

本体を側面から見る。カメラの出っ張りはそれほどでもない

 底面のUSB Type-C端子、右側面の電源とボリュームボタンなど端子類の配置はオーソドックスなもの。ディスプレーは角を落としたエッジスタイルで握りやすい形状だ。

本体断面は角を落としたエッジデザイン

 今回紹介する製品はグローバル販売品のため、OSはAndroidベースのEMUI 13を採用している。香港販売品はHarmonyOS 3へのアップデートも可能だ。GMS(Google Mobile Services)非対応のため、ホーム画面にはグーグル関係のアイコンはない。アプリはファーウェイ独自のアプリストア「HUAWEI AppGellery」からある程度メジャーなものがインストールできる。なお、HarmonyOSに準拠した機能として、接続可能なハードウェアをグラフィカルなインターフェースで操作できる「スーパーデバイス」も搭載している。

HUAWEI Mate 50 Proのホーム画面(左)。OSはEMUI 13(中)。スーパーデバイス機能(右)

 全体的な操作感は、高速なCPUを搭載していることもあり快適だ。ステレオスピーカーの音質も良く、動画もストレスなく視聴できる。一方で5Gに非対応のため、単体でのデータ通信時は不満が生じることもある。筆者の居住する香港は市内ほぼ全域が5Gでカバーされているため、ほかの5Gスマートフォンと比較するとダウンロード速度では圧倒的な差がでてしまうからだ。

 SoyealinkからはHUAWEI Mate 50を5G対応にする5Gモデム内蔵のカバーが発売されているが、親SIMとして中国大陸キャリアのSIMが必要であり、中国外のキャリアのSIMでは利用できない点が残念である。また、HUAWEI Mate 50はiPhone 14に先駆け、世界で初の衛星通信に対応したスマートフォンでもあるが、中国大陸販売モデルのみが対応し、グローバルモデルは非対応となっている。

ストレスはなく、きびきびと動いてくれる。5G非対応が残念だ

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