週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

北九州市「KITAKYUSHU SDGs STARTUP ECOSYSTEM PROJECT」

北九州市 5つのスタートアップ支援プログラムが連携始動

2022年11月15日 06時00分更新

 続いて、SIT-K実証支援の採択企業2社のピッチを紹介する。

保育園をDX化するソリューションベンダー株式会社ハピクロ

株式会社ハピクロ代表取締役社長 中田佳孝氏

「SIT-K(スタートアップイノベーショントライアル-北九州)実証支援」は北九州市で実証実験をするスタートアップ企業に、最大250万円を補助する成長支援プログラムだ。

 SIT-K実証支援の採択企業のひとつである株式会社ハピクロは、自社で運営する保育園にIT、IoT技術を導入し、成功した取り組みを他の保育園に導入するソリューションベンダーだ。

 保育園や幼稚園における重大事故が年間約2,300件発生する中、人手不足により根本的な課題解決に至らないケースが多い。ハピクロは保育園にクラウドカメラを設置し、園児や保育士の行動データをAIに学習させ、危険が察知されたときにアラートが作動する技術を開発している。

 北九州市との取り組みでは市内の保育園にクラウドカメラを設置し、実証実験を進める。

外国人向け就労マッチングサービスを運営する株式会社Helte

ピッチをする株式会社Helte 大野真氏

 SIT-K実証支援の採択企業2社目は株式会社Helte(ヘルテ)だ。Helteは国籍や文化、宗教などによる分断のない社会を作ることをビジョンに掲げ、日本語を学びたい外国人と英語を学びたい日本人のマッチングプラットサービス「Sail(セイル)」を運営している。「Sail」の利用者数は2万人を超え、16万回位以上の異文化交流が行われてきた。

 Helteは「Sail」の外国人利用者の中には、日本語や日本文化を学ぶだけではなく、日本での就労機会を求める人が多いことに着目。日本での就労意欲がある外国人と企業や自治体を繋げる事業を模索する。

 外国人を採用する企業では文化の違いやコミュニケーションのすれ違いにより、採用後のミスマッチが多発している状況がある。「Sail」を利用する外国人には日本文化への理解や高度なコミュニケーション力が期待できるため、採用後の離職率が低いことが予測される。

 北九州市との取り組みでは外国人と北九州市の日本人の交流を活発化させ、外国人の就労支援モデルの確立を目指す。

 続いて、「KITAKYUSHU SDGs STARTUP ECOSYSTEM PROJECT」における残り2つの支援プログラムの概要と採択企業を紹介する。

COMPASS小倉アクセラレーションプログラム

ミマモル株式会社代表取締役 甲木陽一郎氏

「COMPASS小倉アクセラレーションプログラム」は択書交付式の会場にもなった北九州市が運営するコワーキングスペース「COMPASS小倉」が実施する企業支援策だ。採択企業を専門家による指導やPR支援によりサポートする。以下は採択企業の2社。

ミマモル株式会社
株式会社Furahi

Maker’s Projict

九州工業大学院 山手健矢氏

「Maker’s Projict」は全国からの応募アイデアに対し、共創企業からの開発資金の提供をもとに試作品を作成するプログラムだ。2022年3月に開催予定の「Demo Day」に向けてプロトタイプ製作を実施する。以下は採択された4社。

九州工業大学院 山手健矢氏
株式会社ICOMA 生駒崇光氏(東京都)
都城工業高等専門学校 大前逸晟氏
株式会社ケントク 荒巻毅至​​氏

「ASCII STARTUPウィークリーレビュー」配信のご案内

ASCII STARTUPでは、「ASCII STARTUPウィークリーレビュー」と題したメールマガジンにて、国内最先端のスタートアップ情報、イベントレポート、関連するエコシステム識者などの取材成果を毎週月曜に配信しています。興味がある方は、以下の登録フォームボタンをクリックいただき、メールアドレスの設定をお願いいたします。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう