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マザーボードとビデオカード1枚で簡単にできる!

7画面マルチディスプレーで常時“嫁”に囲まれたPC環境構築に挑戦

2022年08月03日 11時00分更新

常時表示用に4画面使い
3画面を作業用に使うのが鉄板!?

 マルチディスプレーの画面数は多ければ多いほどいいとは言ったものの、作業で使うのであれば3画面程度あれば十分。これ以上はデイトレードなど、刻一刻と変化する情報を表示する「見る専用」とするのが使いやすいだろう。

 こういった実用ではなく、より趣味的な用途で4台以上のマルチディスプレーを活用できないかと考えたところ、実はゲームと相性がいいのではないかと気が付いた。

 ゲームといっても、FPSやMMORPG、アクション、ストラテジーなど、がっつり操作が必要なものではなく、ゆるく遊べるもの……そう、つまりブラウザゲームだ。中でもタワーディフェンスやシミュレーションなど、少しずつ遊び進めていくようなゲームであれば、常時起動しっぱなしにしておき、気が向いたときに遊ぶということがしやすい。

 別に起動しっぱなしにする必要はないのだが、いわゆるソシャゲと分類されるものは連続して遊べず、時間で回復するスタミナポイントを溜めなければならないことが多い。常時起動しておけば、このスタミナの回復状況が即把握でき、溜まり次第遊べるわけだ。とくにイベント開催時など、少しでも周回しておきたい場合に有利になるだろう。

 また、複数のゲームを同時にプレイしている人であれば、画面の表示範囲が許す限り、並べておけるというのもメリットになる。

 とはいえ、こんなことを普段あまりゲームをしない人(つまり筆者)が考えたところで、実用的かどうかの判断はつかない。そこで、多数のソシャゲをたしなむ紳士編集者のジサトラハッチを迎え、7画面マルチディスプレー環境を体験してもらうことにした。

その道に造詣が深い(業が深い)ジサトラハッチにより、厳しくチェックしてもらった

 まずは7画面マルチディスプレーを体験して欲しいと伝えたところ、「確かにおもしろいけど、そんなたくさん画面いる?」「3画面くらいでよくない?」「使い道が思いつかない」など、多数の正論をいただいた。

 そこで再度、ソシャゲ環境として有用ではないかと提案したところ、少し態度が軟化。「なるほど、周回には便利かも」「常に表示しておく意味はなさそうだけど」「ログインボーナスもらうだけなら、1回起動すればいいしなあ」といったように、少し前向きになってくれたようだ。

 その後、実際に奥の4台にゲーム画面、手前3台で普段の作業をするといったレイアウトで体験してもらった。

あまりメリットがあるように感じないまま、体験へ。画面はアレだが、本人は至って真面目

 7画面マルチディスプレーで使う意味を探りながらといった感じで、やはり使い始めは半信半疑。4画面はゲームで画面を固定しており、実質的に使っているのは3画面と変わらないため、ある意味、無駄遣いしている印象もあったのだろう。

 しばらく使っていると、どう使うのがいいのか整理がついてきたようで、「悪くないかも」「ちょっといいな」「うん」などという独り言が聞こえてきた。

 最終的に「ありだわ」という声が聞こえてきたので感想を聞いたところ、「画面に表示された嫁(キャラ)達に囲まれている感がすごい」「もったいない使い方かと思ったけど、常に見てられる(見られてる)のが思いのほかいい」「メインで作業する3画面はとても快適。一時的にゲーム画面も使えるし、さらに表示したい資料があっても困らない」「ゲームだけじゃなくて、ながら作業用の動画再生にもいいかも」という、完全に前向きな意見に変わっていた。

 必要ないと思っていた画面数でも、あったらあったで使いようがあるということに気づけたのが大きい。7台ディスプレーを並べるスペースを確保するのは難しいが、「マルチディスプレーの画面数は多ければ多いほどいい」というのは、間違いではないようだ。

マルチディスプレー対応ゲームでの動作もチェック

 前述のは、あくまで画面単位で別のゲームを表示して使う方法だった。これとは対照的に、1つのゲームを複数の画面に表示して楽しむことはできるのだろうか。

 結論からいえば、そういった楽しみ方は可能だ。ただし、ゲーム側がマルチディスプレーに対応している必要があるのと、対応しているゲーム数が少ないのがネック。レースやシューティング、MMORPGなどの一部が対応しているに過ぎない。この中から2つほどゲームの様子を紹介しよう。

 まず試したのは、「PROJECT CARS 3」。リアルなグラフィックが魅力のシミュレーター系レースゲームで、3画面表示を使うと正面だけでなく、サイドまで広く表示できるのが強み。実際に運転しているかのような没入感が楽しめる。

 ただし、4画面以上だと3画面用の設定が出てこなかったため、3画面専用と考えたほうがよさそうだ。

「PROJECT CARS 3」の設定画面。3画面を有効化し、解像度設定などを行なうと表示できるようになる

実際のコースに出てみたときのキャプチャーがこれ。ここまで横の情報量が増える

ディスプレーに表示している様子。左右のディスプレーはもっと角度をつけて囲うようにすると、没入感がさらに高まるだろう

 シューティングゲームでマルチディスプレーに対応しているのが、「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」。ダライアスといえば1987年、3画面の横長シューティングとして初代が登場したこともあって、マルチディスプレーとの相性はバッチリだ。

 16:9の画面が主流の今ではデュアルまでの対応となるものの、画面の端から端まで、広いスペースを使ったゲーム画面は迫力そのもの。とくにボス戦はテンションが上がるだろう。

「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」の設定画面。起動時に表示されるもので、ここで「デュアルスクリーン」を選べば超ワイド画面となる

 なお、フルスクリーンでは結局2画面しか使えないことになるため、オススメはウィンドウモードで使うこと。解像度などの設定をうまく合わせれば、7画面すべてを活用できる。

2画面ではダライアスバースト クロニクルセイバーズを遊び、それ以外の5画面はそのままにする、といったことが可能だ

 フルスクリーンではマルチディスプレーに対応していなくても、ウィンドウモードであれば任意の解像度にでき、超ワイド表示が可能になるゲームもありそうだ。

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