バッテリー駆動時間はONEXPLAYER miniの方が2倍長持ち!?
さて、この手のゲーム機型のUMPCは、Nintendo Switchのように携帯ゲーム機としての側面も求められる。自宅では自分の好きな場所で、好きにくつろぎながらプレイするほか、外出先でも使いたいという人も多いことだろう。
そんな時に気になるのが、バッテリーライフだ。そこで、ウェブブラウザーを定期的に開くなどしてバッテリー駆動時間を計測できる「BBench」を使って、駆動時間の計測を行なった。ディスプレーの輝度はどちらも50%に設定し、時間経過によるディスプレーのスリープなどはオフにした状態で計測している。
バッテリー駆動時間はAYANEO NEXTが約1時間52分のところ、ONEXPLAYER miniが約4時間8分と2倍の時間持った。バッテリー容量は、AYANEO NEXTの方が4100mAhのセルを3基(計12300mAh)備え、ONEXPLAYER miniは10455mAhとAYANEO NEXTの方が大容量だ。
しかし、AYANEO NEXTは今回の検証でTDPを引き上げており、その上輝度がONEXPLAYER miniよりも高いことが、この結果になった要因だとも考えられる。しかしながら、解像度はONEXPLAYER miniの方が高いので、それを踏まえると電力消費とのバランスはやや残念だ。外出先で使う場合は、TDP設定や輝度の調整も考慮するべきだろう。
Ryzen搭載ゲーム機型UMPCが今後も続々登場!
このジャンルの覇権になり得る!?
以上で本検証は終了だ。AYANEO NEXTは、独自ランチャーの「AYA Space」による利便性と、競合製品よりも輝度&色彩が高いディスプレーにより、7型のゲーム機型UMPCとしては満足度の高い製品に仕上がっている。
一方、ONEXPLAYER miniは、8.4型よりは性能がやや落ちたとはいえ、小型化による持ち運び易さと、長時間手に持つ際の負担が軽減された軽量化は魅力。AYANEO NEXTよりも高解像度かつバッテリーが長持ちする点も良く、外出先での利用も考えている人にオススメできる。
世に出始めた頃のゲーム機型のUMPCは、インテルCPUの採用が多かったが、世界最大級のPCゲームプラットフォーム「Steam」を運営するValveの「Steam Deck」はAMD APUを採用。AYA NEO社からも約395gと軽量で有機ELを採用した「AYANEO AIR」(Ryzen 5 5560U搭載)も登場した。その後もAMDのエントリー向けノートPC用プロセッサー「Mendocino」を採用する「AYANEO AIR Plus」、Ryzen 7 6800U搭載の「Aya Neo 2」とスライド式のキーボードを備える「Aya Neo Slide」と続々新製品が発売される予定だ。
このゲーム機型のUMPCは、USB接続のドッキングステーションによってインターフェースを増やして、自宅では大型ディスプレーに表示して、デスクトップPCのように使うことも可能。また、製品によっては外付けGPUボックスを取り付けて性能をデスクトップゲーミングPC並みに引き上げ、高解像度でPCゲームをプレイできる。その際、コア数が多く、複数アプリの処理が快適なRyzenプロセッサーは、普段使いでも活躍する選択肢となる。今後の新製品動向にも注目したい。
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