未就学児はエンタメだが小学校入学で一変
意外と知らない「ひとケタ年齢の子ども」がネットでしてること!
様々な端末でネットを利用、スマホは親と共用
GIGAスクール構想が進み、小学生以上の子どもはネットに親しむようになっている。では、未就学児や小学校低学年など、低年齢層の利用はどうなっているのだろうか。内閣府の「令和2年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」(令和3年2月)を見てみよう。
低年齢層の子ども全体では64.0%、通園中(0~6歳)は57.8%、小学生(6~9歳)は82.4%がインターネットを利用している。年齢が上がれば上がるほど、インターネットの利用率も高まっているのだ。
次に、インターネットを利用する機器は、スマートフォン(32.2%)、タブレット(30.6%)、インターネット接続テレビ(21.4%)、設置型ゲーム機(17.7%)、携帯ゲーム機(14.6%)が上位となった。
また、インターネットを利用している低年齢層の子どもは、学習用タブレット(85.1%)、子ども向け携帯電話(71.9%%)、子ども向けスマートフォン(60.9%)と、子ども専用の機器を利用している割合が高い。そしてスマートフォンについては、ほとんどの子ども(84.3%)が親と共用している。
子どもがスマホを所持するようになるのは、中学生くらいからが多い。つまり、それ以前の低年齢の子どもは様々な端末からネットに接続しており、そのほかに保護者と共用でスマホを利用している、というわけだ。
すでに情報検索や勉強などに活用も
低年齢層の子どもにおけるネット利用内容の内訳は、動画視聴(90.6%)、ゲーム(61.8%)とエンタメが上位。
一方、小学校低学年はコミュニケーション(27.8%)、情報検索(22.5%)、音楽視聴(27.3%)、勉強・学習・知育アプリやサービス(40.5%)など、利用の幅が広がる。
小学校低学年になると、学校から端末を貸与されて親しんでいることもあり、調べ学習や宿題などにも活用できていることがわかる。これは、GIGAスクール構想の目指すところだろう。
音楽が聴きたいときはYouTube、調べたいときはWikipedia、連絡がとりたいときはLINEなど、ネットを使いこなす子が増えているようだ。デジタルネイティブたちがインターネットをどのように利用していくのか、今後も追っていきたい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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