筆者は、スパイク・チュンソフトが販売したアドベンチャーゲーム『AI(アイ): ソムニウムファイル』(2019年9月19日発売)の大ファンである。本作は"猟奇殺人事件"をテーマにしながらも、下ネタやパロディーネタなどのギャグ、人情話などが存分に盛り込まれた、"総合デパート"みたいな感じだ(変な例えで申し訳ない)。
良い意味で本作は"変な"ゲームなのだが、その変な部分が筆者の心を強く惹きつけるのだ。シリアスな雰囲気がガラリと変わるギャグが炸裂したり、癖が強すぎるキャラクターに愛着が湧いたりと、独特すぎる作風と世界観にドハマりしてしまった。
早く続編が出ないかと長いこと待ち続けた矢先、本作の続編である『AI: ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブ』が発表された。発売日は2022年6月23日で、対応プラットフォームはNintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One、PC(Windows 10/Steam)。長年祈り続けた甲斐があったものだ。
本記事では、AI: ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブのプレイレビューをお届けする。
縦半分に切断された死体……?
新たな殺人事件に挑む2人の新人刑事
レビューする前に、まずはAI: ソムニウムファイルの概要を簡単に説明しておこう。
AI: ソムニウムファイルは、警視庁の特殊捜査班「ABIS」の捜査官である伊達が、パートナーの眼球型AI「アイボゥ」とともに猟奇殺人事件に挑むといった内容だ。現実世界で現場検証や聞き込みをしながら、重要参考人の夢(ソムニウム世界)に侵入し、事件の真相を解き明かしていく。
選択次第でストーリーが分岐し、正規ルートと異なるシナリオが派生することも。複数のシナリオをクリアすることで真のエンディング、つまり真相が判明する仕組みだ。
ストーリーの説明は割愛するが、最後まで目もコントローラーも離せないストーリーに仕上がっている。ぜひ多くのユーザーに体験してもらいたいものだ。なお、前作は「Z指定(18歳以上)」レベルで表現が強めなので、プレイする前に下記の公式ローンチトレイラーをチェックしておくといいかもしれない。
ここからは、本作の続編であるAI: ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブについて語ろう。
本作の主人公は、ABISの捜査官である「龍木(りゅうき)」と「みずき」。2人は、相棒の眼球型AIとともに、6年前に発生した「ハーフボディ連続殺人事件」を捜査することに。6年前の"過去"と、その後を描く"現在"のパートで構成されており、それぞれの時間軸を行き来しながら事件の真相を紐解いていく。
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