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都のデジタル化の現在地点を探る、インターネット通信環境及び利用状況調査についてご紹介します!

2022年06月22日 14時00分更新

※新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。

 新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省や首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。

 東京都 デジタルサービス局 デジタルサービス推進部です(旧 次世代通信推進課note)。デジタルサービス局は、デジタルの力を活用した行政を総合的に推進し、都政のQOSを飛躍的に向上させるため、新たに設置した組織です。その中で、ネットワーク推進課は、東京の成長戦略やICT利活用の更なる推進のため、2019年(平成31年)4月に新たに設置された組織です。その中で、次世代通信推進課は、TOKYO Data Highwayの構築を推進し、いつでも、誰でも、どこでも「つながる東京」の実現に向け、取り組んでいます。

 都民の皆様がどこにいてもサクサクつながる環境を構築するため、全国初となる5Gアンテナ基地局を搭載するスマートポールの試行設置や通信事業者が5Gアンテナ基地局を設置しやすいように、行政財産を開放するなど様々な取組みを展開しています。こうした日々の取組みを都民の皆様に情報発信していきます。

■前回の紹介記事はこちら

「スマート東京先行実施エリア」である豊洲において、複合開発区「ミチノテラス豊洲」がグランドオープンし、街びらきイベントが開催されました!!!

※過去の連載記事はこちら:東京都 デジタルサービス局 デジタルサービス推進部ネットワーク推進室(旧 次世代通信推進課note)連動企画

 皆さん、こんにちは!

 今回は、昨年度に実施した、インターネット通信環境・利用状況調査(以下「調査」といいます)についてご紹介させていただきます!

 ぜひ、最後までご覧いただけますと幸いです。

東京都のデジタル化のものさし

 早速ですが、皆さんに質問です!

 現在、東京都内全域で、携帯回線がどれくらい普及しているかご存知でしょうか?

 正解は… 以下のようになっています!

(調査結果より抜粋)

 いかかでしたでしょうか?

 島しょ部も含め、東京都全域で概ねほとんどの人口をカバーできるほどに普及していることがわかります。

 このように実際に数字でみると、よりその実感が湧きやすいのではないでしょうか?

 この調査では、都内のインターネット通信環境や都民のインターネット利用状況について実測の数値で現況を把握し、今後の取組につなげていくことが、大きな目的のひとつです。

調査の概要

 我々デジタルサービス局は、都のデジタル化状況の現在地点を明らかにするため、令和2年度から、都内のインターネット通信環境や都民の皆様のインターネットの利用状況について定点調査を実施しています。

 定点調査とは、一定の期間で同様の質問を行なうことで、その事象の経過や動向、変化等を分析する調査手法です。

 「追跡調査」「モニタリング調査」「トラッキング調査」などさまざまな呼び名で呼ばれることもありますが、利用者意識や利用実態などについて長期的にデータを取得し、傾向をつかみ、情勢を把握する際には最適です。

 今回の調査は、テーマとして「都内のインターネット通信環境」「都民のインターネット利用状況」「区市町村管理の避難所の通信環境」に的を絞り、今年1月中旬~2月上旬に、

<都内のインターネット通信環境>

 通信事業者等へのヒアリング、現地での実測調査及び自治体職員へのヒアリング

<都民のインターネット利用状況>

 都民へのアンケート(ウェブ回答及び郵送回答)

<区市町村管理の避難所の通信環境>

 避難所へのアンケート(ウェブ回答及びメール回答)及び通信事業者へのヒアリング

 という形で実施しました。

 アンケートの質問項目については、一昨年の調査との比較を意識しつつ、より深掘した内容となるように意識しました。

 特に、今回の調査では新たに「避難所へのアンケート」を追加し、各区市町村の防災関係部署との連携が必要になったことから、関係する他の局の協力を得ながら、当該局経由で各区市町村にアンケートを展開し、データ収集を行いました。

調査結果

 調査結果のうち、一部ピックアップしてご紹介いたします!

(1) 都内のインターネット通信環境

 さて、冒頭でご紹介した携帯回線の普及率の図、実はこれは、「人口カバー率」という指標に基づいて算出した数値となっています。

 人口カバー率とは、文字どおり、携帯回線が提供されている地域(サービスエリア)における人口に対する網羅率を測定する指標です。

 一方、携帯回線においては、このほかに「面積カバー率(基盤展開率)」という指標も採用しています。

 これは、地域全域の面積に占めるサービス可能なエリアの面積を表したものとなっています。

 最新の通信規格である5Gがヒトだけではなく、モノとインターネットを接続する手段としての利用も想定されていることから、この面積カバー率は特に5Gの利活用にあたって重要な指標です。

 ここで、冒頭のデータについて、面積カバー率のものに置き換えるとどうなるでしょうか?

(調査結果より抜粋)

 人口カバー率と比較すると、エリアが都心部に偏在し、特に島しょ部では数値が低くなっていて、今後、更なる拡充が求められていることがわかります。

 このように、ひとえに普及率といっても、どのような指標を採用しているかによって、結果が大幅に変わってきます。

(2) 都民のインターネット利用状況

(調査結果より抜粋)

 これは、インターネットに利用する機器を年齢別に調査した結果を抜粋したものです。

 全体的に、年齢層が低くなるほど、スマホの利用率が高くなっているのが見てとれます。

 特に18~30歳未満では、スマートフォンの割合が8割を超えています(担当者としても、ここまで顕著な結果が出るとは正直想定外でした)。

(3) 区市町村管理の避難所の通信環境

 これは、都内避難所において、発災時に避難者が利用可能なWi-Fiアクセスポイントの設置場所を集計した結果です。

 体育館が最も高く、次いでロビー等、教室といった順位となっています。

 避難所の種類によって整備状況に差があることが見てとれます。

(調査結果より抜粋)

公開

 今回の調査の結果については、現在、デジタルサービス局ウェブサイトにて公開しています。

 是非一度ご覧ください!

終わりに

 今回の記事では、昨年度に実施したインターネット通信環境及び利用状況調査についてご紹介しました!

 今年度はさらに、都内の隅々まで高速インターネットが安定的につながる環境の構築を目指し、新たに西多摩地域などの通信困難地域における実測調査を本格化するとともに、都内のインターネット通信環境をより的確に把握するため、区市町村の公共施設の通信環境についても、対象を拡大して調査を行なう予定です。

 都内の隅々まで高速インターネットが安定的につながる環境の構築に向けて、全力で取り組んで行きますので、引き続きご協力をよろしくお願いいたします!

◆この記事は、下記より転載しています
https://note.com/smart_tokyo

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