週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

同じプラットフォームのアウディ「e-tron GT」とポルシェ「タイカン」はどう違う?

2022年06月11日 15時00分更新

圧倒的な走行性能と静粛性
ロングドライブも疲れにくい

 走り始めて気づくのは圧倒的な静粛性と微振動の少なさ。BEVは総じて静かで、走りも滑らかなのですが、e-tron GTはGTの名を冠するだけあって一頭地抜けている印象。実に快適な室内空間。いつまでも走り続けていたい、ステアリングを握っていたい、という気分です。車体重量が重く、そして床面にバッテリーを敷きつめているため、すごい安定感! 2280kgという車重ゆえか足はやや硬めのセッティング。街乗りよりワインディングに適しているという印象で、このあたりもGTカーらしいなとも。街中では段差でコツコツとした感触が伝わりますが、タイカンほど硬質ではないので不快さは少なめ。

 タイカンの上位モデルと比べるとマイルドなのですが、それでも踏めば背中がシートバックに張り付くかのような強烈な加速体験が味わえます。しかもほぼ無音で! 「もうこれで十分です」という気持ちになること間違いありません。

 タイカンとの違いは? というと、緊張を強いないという一言に尽きる印象。タイカンは精密機械を扱っているというような運転フィーリングで、ドライバーの操作に対して俊敏かつクイックな挙動をみせます。一方のアウディはゆったりとした雰囲気。スポーツカーメーカーのクルマの作り方と、高級サルーン作りに長けたメーカーの味付けの違い。同じシャーシなのに、ここまで味付けの違いを体験すると、「BEVはバッテリーとモーターがあれば、どれも同じようなクルマができる」という論客の底の浅さを感じずにはいられません。

 アウディの新フラグシップといえるe-tron GTに触れ、そしてポルシェのタイカンに触れて思うのは、クルマの未来は明るいということ。メーカーの個性はしっかりと残り、そして今まで体験したことのない走りの楽しさ、快適さが味わえる。もちろんガソリン車も捨てがたい魅力があります。望みうるなら、ガソリン車とBEVの2台所有したい! そんなことを改めて思ったのでした

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事