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横浜市「第20回 横浜ベンチャーピッチ」レポート

不動産売買や施工現場のDX推進から指輪型IoTデバイス 横浜ベンチャーピッチ

2022年06月28日 06時00分更新

 2022年2月24日、横浜市のピッチイベント「第20回 横浜ベンチャーピッチ」がオンラインで開催された。「デジタル化や新産業に挑戦するスタートアップ」をテーマに、5社のスタートアップが自社の取り組みをアピールした。

 1社目は、不動産売買の仲介における問合せから契約までのやり取りを、ワンストップでデジタル化するITサービス「smooos」を開発、提供するMeSHLIFE。smooosは、不動産取引における契約書の自動作成やクラウドでの保管、管理に対応し、これによって現状のさまざまな課題やデータベースの透明性、情報量の低さなどを解決していく考えだ

契約書自動作成クラウド「smooos」

 2022年5月のベータ版ローンチを予定し、1アカウントあたり月額定額のサブスクリプションモデルを想定。将来的には、smooosで蓄積されたデータを活用した売買取引におけるマッチングプラットフォームの提供や、誰もが不動産取引データを閲覧できるデータエコシステムの構築も見据える。

 なお、2022年5月の「宅建業法改正」によって契約時の押印廃止や重説、契約書の電子書面での交付が全面解禁される。これにより「契約書類管理のデジタル化が一気に進む」ことから、それが「この事業の追い風になる」と期待する

MeSHLIFE 代表取締役 芦沢吉紀氏

 2社目は、施工現場の入退場管理システム「SHO-CASE」を開発、運用するSHO-CASE。建設業界が抱える課題は「現場監督のパフォーマンスを最大限に上げれば解決できる」と考え、SHO-CASEでその実現に挑んでいる。

 開発中のSHO-CASEのVer.1では、まず職人にスマホアプリでアカウントを登録してもらう。あとはそのアプリで現場のQRコードをスキャンするだけで簡単に入退場の記録が可能になるとともに、スマホやPCでの情報確認も行える。さらに、今後のVer.2では蓄積データを利用した工程表や見積、現場計画の共有を、Ver.3では職人のスキルやつながりの可視化による現場の与信管理の向上を見込む。

入退場管理システム「SHO-CASE」

 また、多くの職人にアプリを利用してもらうことで、元請け会社が「SHO-CASEを導入せざるを得ない状況」の構築も見据える。そこで、アプリで入退場すると自販機で飲み物を無料購入できる仕組みや、お得に買い物ができたるポイントの付与、万歩計機能などを導入する戦略も用意する。

SHO-CASE 代表取締役 髙村勇介氏

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