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2022年2月18日開催「みちのくDEMO DAY」イベントレポート

東北地域大学発ベンチャー共創プラットフォーム 代表チームが次代を担うイノベーションの種を披露

2022年03月18日 11時00分更新

文● 藤原達矢(アバンギャルド)編集● ASCII STARTUP
提供: 東北地域大学発ベンチャー共創プラットフォーム

東北大学「体感付きショート動画の自動生成と共有サービス」

 東北大学 情報科学研究科の星裕也氏を中心とするチームは「体感付きショート動画の自動生成と共有サービス」を開発している。「現在は誰でもクリエイターになれる時代」と話す星氏。毎日様々な動画が投稿されており、動画アプリの利用時間も年々増加する中で、YouTubeやTikTokといった動画サービスが巨大な市場を形成している。千差万別なコンテンツが増える中で、クリエイター・ユーザー共に、差別化された新しい表現・体験を求めていると話す星氏のチームが開発したのが、音に触れる新体験を実現する技術だ。

星氏のチームは、音に触れる新体験ができる技術を開発した


 例えば、花火を実際に見ると、音だけでなく体感的な迫力を感じることができる。触覚は「ゾクッとする」「気持ちいい」といった本能的な感性と密接につながっているが、それをスマホで体験できるようになるという。触覚を誰でも利用できるメディアにすることで、新しい表現・体験を創造できるプラットフォーム技術を提供すると星氏は話した。


AIを活用した音を触覚に変換する独自技術を開発している


 触覚メディアの普及には三つのキーテクノロジーが必要だと話す星氏。一つ目は、感動を与えるような圧倒的な体験。二つ目は、特殊な装置が必要なく、誰でもコンテンツを作れること。三つ目は、特殊な装置が必要なく、誰でも体験できること。これらを実現し、開発した技術を活用することで、新しいメディアとなる体感付きショート動画を作成できるようなるという。


体感付きショート動画を投稿できる新しいアプリを開発。ダンス動画に触覚を付けることで、躍動感が生まれたり、ポテトチップスのカリカリとした食感を伝えられたりするようになるという


 コア商品は「体感自動変換API」。今後は、体感付きショート動画の共有サービスを運営し、多くのユーザーが視聴することでデータを蓄積することで変換技術を向上させ、将来的には、YouTubeやTikTokなど大手の既存プラットフォーマーに採用されるような技術として進化させていくという。また、この変換技術には多くの活用方法があり、今後さまざまな分野に売り込んでいくと星氏は話した。


体感付きショート動画共有サービスのビジネスプラン 

2023年から体感付きショート動画共有サービスのプレサービスを開始する予定だ 

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