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「大阪・関西万博2025が提示する新しい『交通インフラ・コミュニティ・観光』の可能性」レポート

大阪・関西万博「XR観光」の先駆けに

2022年05月24日 07時00分更新

 2025年開催の大阪・関西万博。臨海部の夢洲を舞台とした博覧会と、跡地に完成予定の統合型リゾート(IR)が続くほか、大阪駅前の新しいまちづくり「うめきた2期地区開発プロジェクト」や、中之島の未来医療国際拠点も注目される。東京では異なる取り組みが次々に実現する、脱中央の実験都市ともいえる「大阪」をテーマに、新しい世界観を見せる、メタ観光、移動VR、関係人口、自動運転などをキーワードに関係者がセッションを行なった。

 2022年3月18日開催、「JAPAN INNOVATION DAY 2022」 オンラインセッション「大阪・関西万博2025が提示する新しい『交通インフラ・コミュニティ・観光』の可能性」をレポートする。(※記事化にあたりセッションの内容を一部編集)

メタ観光、XR観光、SDGs

 登壇者は、一般社団法人メタ観光推進機構 理事 玉置泰紀氏、株式会社シナスタジア 代表取締役 有年亮博氏、株式会社ソトコト・プラネット 代表取締役 ソトコト編集長 指出一正氏の3人。それぞれの立場で地域や観光に関わっている。

 メタ観光推進機構は、観光地にまつわる古今東西すべての情報を組み合わせることで新しい価値を見つけるというデータベース的プロジェクト。大阪万博では「水の都」としての性質に着目し、淀川やベイエリアを中心とした観光の可能性を探っている。梅田・中之島の拠点開発や、万博公園エリアの実験都市都など、大阪で新たに開発されるエリアをいかに観光に組み込んで、東京とは異なる、脱・中心的な価値を作り出せるかに注目している。

データベース観光、メタ観光を推進する玉置泰紀氏

実験都市としての大阪に注目している

大阪のメタ観光は「水の都」としての可能性に注目しているという

 シナスタジアは、乗り物の移動に連動したAR/VRサービス「ライドビジョン(RideVision)」を開発しているベンチャー企業。VRヘッドセットを装着してバスツアーなどをすることで現実の風景とリンクした映像が楽しめる。現在は東京や横浜などで展開しているが、大阪万博をきっかけに関西圏でも本格的に事業を展開していきたいという。

乗り物の移動に連動したXRサービスを展開する企業、シナスタジアの有年亮博代表

実際の風景や位置情報に連動した映像がHMDに表示される「RideVision」

スマホAR体験などとあわせて総合型のXRテーマパークを提案する

 ソトコトは時代に先駆けたSDGsマガジン。指出氏は観光客でも住人でもなく地域に関わりをもつ「関係人口」の第一人者としても知られていて、メディアやイベントを通じて全国のまちづくりにかかわってきた。大阪万博関連では、ワークショップやトークセッションを通じて関西エリアの地域の未来を考えるオンラインイベント「万博未来編集部ローカルツアーONLINE」を開催する。

地域活性化やSDGsの元祖ともいうべきソトコトの指出一正編集長

大阪・関西万博にも注目してインタビュー記事なども載せている

関西エリアの地域の未来を考えるオンラインイベントも開催

イベントで提案された未来の奈良。モビリティやドローンが田んぼの合間を行き交う

同じく京都。意外なほど田園風景になっている

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