5G対応はうれしいが、無難な進化はアップルの守りの姿勢か?【山根博士】
2022年03月09日 15時00分更新
3月8日(現地時間)に発表されたアップルの発表会について、アスキーの執筆陣に考察してもらいました。
今回は、携帯研究家として知られる山根博士がiPhoneの進化について語ります。
近年のiPhone新製品は事前にリーク情報が多く、発表会は答え合わせの場になりつつある。そのため筆者はライブでは視聴しなかった。iPhone SE(2022年モデル)の5G対応、チップセットにA15 Bionic搭載は正当な進化。またiPhone 13にグリーン系の新色が追加されたが、昨年も春にパープルが追加されたことを考えると妥当なところだろう。
2年ぶりではあるが、春先にiPhone SEを出すという製品投入サイクルは固定されたようだ。iPhoneのライトユーザーの買い替えサイクルは2年以上だろうから、9月のハイエンドモデルへの買い替えをしないのなら、春の新製品を待てばいいということになる。また、9月の大々的な新製品発表会から半年が過ぎ、話題が減る春先に合わせて上位モデルの新色を出すのもいい戦略だろう。
とはいえ、iPhone SEの進化は物足りなさを感じる。本体デザインはこれまでのSEシリーズとまったく変わらず「このデザインがいい」という声も多く聞かれるのだろう。開発費を抑え価格も低めにすることができるだろうし、ケース類もこれまでの資産を流用できる。だがスマートフォンは今でも進化を続けるものであり、ライトユーザーにも少しずつ新しい変化を提供するべきと筆者は考える。アップルだけが頑なに使うLightningケーブルも、むしろiPhone SEシリーズから先にUSB Type-Cに変えるべきではないだろうか。
また、画面下の指紋認証センサーを残すことには同意できても、画面の上の無駄なスペースを残したままなのはもったいないと感じてしまう。画面サイズを上に広げ解像度も高める、それによりコンテンツの表示体験を向上させるくらいの変化はほしかった。
このボディーに5Gのアンテナを入れて感度はどうだろうか、A15 Bionicによりバッテリーの持ちはいいのか、といった懸念もある。だが、旧モデルのiPhoneを数年使い続けているユーザーには買い替えメリットは大であり、うまくまとめられた製品であることは間違いないだろう。
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