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シャオミストアが日本上陸か!? シャオミのGMが語る2022年の日本戦略

2022年03月04日 09時00分更新

2022年は「Redmi Note 11」から!
シャオミは今年も日本を重視

 シャオミは3月10日に「Redmi Note 11」を2万4800円で発売する。これに合わせ、シャオミの東アジア担当ゼネラルマネージャー、スティーブン・ワン氏から2022年度の日本における戦略について話を伺った。

Redmi Note 11

 Redmi Note 11はチップセットに6nmプロセスを採用したクアルコムのSnapdragon 680を採用。メインメモリーは4GBで、容量不足時はストレージから1GBを仮想的に追加できる。ストレージは64GB。ディスプレーは6.43型(2400x1080ドット)、リフレッシュレートは90Hzに対応し「心惹き付けられる映像美」を提供できるという。表面はゴリラガラスで強化されており、指紋認証センサーは本体側面に内蔵する。

Redmi Note 11の主な特徴

 カメラは5000万画素、超広角800万画素、マクロ200万画素、深度センサーのクワッドカメラを備える。フロントは1300万画素と自撮りも考えた設計だ。スローモーション、ナイトモード、タイムラプスなど多彩なモードを備えている。

 バッテリーは5000mAhで33Wの急速充電に対応、満充電に必要な時間は約1時間(61分)と高速だ。充電器もパッケージに同梱される。6nmプロセスのチップセットを搭載したことで20%の電力効率化が図られているという。デュアルスピーカー、Z軸リニアモーターバイブレーションなどエンタメ利用も意識した仕上げだ。

Redmi Note 11の主な仕様

 本体サイズは約73.87×159.87×8.09mmで、重量は179g。横幅を抑え片手でも持ちやすい大きさとした。本体カラーはグラファイトグレー、トワイライトブルー、スターブルーの3色。通信方式は4Gに対応する。

 価格は2万4800円(税込)で3月10日に発売、事前予約は3月4日、9時から。公式販売チャンネルはオンラインがAmazon、 EC カレント、NTTぷらら、ソフトバンクセレクション、Mi.com、murauchi.com、楽天市場、楽天ブックス。量販店がエディオン、ケーズデンキ、上新電機、ノジマ、ビックカメラ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラ。そしてMVNOがIIJmio、イオンモバイル、goo Simsellerとなる。3月4日の予約販売後、Mi.comまたは楽天市場での購入者のうち、先着500名(合計1000名)は早期購入者特典として2万2800円で購入できる。保証期間は12ヵ月、4月9日までに上記公式チャンネルで購入しアクティベーションをしたユーザーには、6ヵ月間の画面保証を提供。画面の破損が1回限り無料交換できる。

公式の販売チャンネル

 なお、今回の製品はFeliCaなど日本向けのローカライズはされておらず、グローバルモデルと同等の製品が日本に投入される。なおグローバルではRedmi Note 11シリーズが4モデル発表され、5Gモデルも発売している。日本では2万円台の価格でフルHD+ディスプレー、5000万画素カメラ、33W充電対応と充電器同梱など、ネットワーク以外の部分でお買い得感を出すために4GモデルとなるRedmi Note 11のみの投入を決めたとのこと。

 Redmi Note 11には新しいユーザーインターフェース「MIUI 13」が搭載される。MIUI 13ではコアエクスペリエンスを向上させ、以下の4つの機能と1つの新機能が大きな特徴となっている。

MIUI 13の特徴的な機能

Liquid Strage ストレージの断片化を図る機能で、デフラグ効果を60%向上させる。通常のAndroidだと3年使うと保存時の書き込み速度が50%低下してしまうが、MIUI 13は95%と劣化を防ぎ、新品と変わらぬ速度を提供する。

Atomized Memory メモリーの最適化を自動化し、使用していないアプリケーションを停止することでメモリーを解放し、アプリケーション間の切替もスムーズに行なうことができる。またバックグラウンドの処理効率も40%向上する。

Focuses Algorithms リソースをアプリケーションごとに最適化する。

Smart Balance パフォーマンスとバッテリーをリアルタイムに監視、最適化することでバッテリーの寿命を10%向上させる。

Sidebar MIUI 13からの新機能。ディスプレーの左端をタップすると、アプリケーションのショートカットバーが表示され、クイック起動できる。またポップアップで表示も可能だ。

Sidebarによりアプリの素早い起動が可能になった

日本向けローカライズ製品を強化
シャオミストアを日本に展開

 シャオミは2021年に多くの新製品を日本で発売し、スマートフォン出荷台数も大きく伸ばした。2022年の日本市場に向けての戦略を、同社東アジア担当ゼネラルマネージャー、スティーブン・ワン氏はグループインタビューで語った。

東アジア担当ゼネラルマネージャー、スティーブン・ワン氏

──2021年はシャオミにとってどんな年だったか?

ワン氏 世界3位のスマートフォンメーカーとなり、フォーチュンのグローバル500企業の順位も84ランク上がり、384位になるなど大きく躍進できたと思う。弊社のスマートフォンのUI「MIUI」ユーザー数も5億の大台を超えた。またEV(電気自動車)を2024年に投入すると発表し、今後10年間にEV関連に100億米ドルの投資をする予定だ。現在弊社の研究開発(R&D)要員は1万6000人を抱えており、今後5年間に1.8兆円を投資する。

──日本市場では2021年は大きな飛躍の年となった。

ワン氏 シャオミにとって2021年は日本のスマートフォン市場を「再定義する」年だった。スマートフォン出荷台数は100万台を超え、前年からの成長率は500%を越えた。「シャオミは安い端末を出すメーカー」というイメージを変え、ユーザーにより高い価値を与える製品を投入したことがその結果に結びついたと考えている。たとえば「Redmi 9T」は低価格かつ5Gに対応した製品で、日本の市場に大きなメリットを生み出した製品だ。またウェアラブル端末も2021年から積極的に展開し、スマートバンドでは2位、前年比225%の成長となった。

 またユーザーの声に常に耳を傾ける弊社にとって、Twitterのフォロワー数は事業の重要な指標としている。日本では2021年にフォロワー数12万を超え、日々様々なフィードバックをいただいている。2021年第3四半期には日本のツイート数は同率1位と、弊社のブランドを支持していただいていることに大きく感謝したい。

──2022年は日本でどのような展開をするのか?

ワン氏 弊社は新たなスローガンとして「100%グローバル、100%ローカル」を掲げ、日本市場の展開をより深めていく。グローバル企業であるからこそ、Mi 11T Proの120W急速充電も日本市場へすぐ投入することができた。一方で日本のローカルな能力を融合させることで、長期的な視点で日本の消費者に最適な製品の開発を進めていく。

2022年以降のシャオミの日本戦略、2つの柱

 具体的には以下の6つの方向で日本の展開をより強化していく考えだ。

  1. マーケティングの強化 日本でより多くの消費者に弊社の製品を知っていただくために、広告などマーケティングへの投資を増やす。また広報関係の強化も行いたい。
  2. 人材強化 日本チームの人員を1.5倍拡大する。日本の運営は日本で行なうことで、効率化と市場への理解をさらに深めたい。
  3. チャンネルの拡大 日本全国の消費者に弊社の製品を体験してもらうために、2022年は4000以上のローカルリテール拠点を全国に展開する予定だ。そこではスマートフォンだけではなく、AIoT製品の紹介もしたい。弊社はスマートフォンだけのメーカーではなく、これまで360以上のパートナーと組み、4億以上のIoTデバイスをグローバルに販売している。これらの製品を日本市場にも積極的に展開したいと考えている。
  4. 運営 製品開発だけではなく物流や財務、会計までローカルな運営を行い、効率化を進めていく。
  5. 製品展開の拡大 2021年は防水対応など初めて日本向けのローカライズ製品を投入した。2022年は機能だけではなく、消費者が求めるローカル化を進めた製品を投入する予定だ。弊社は日本の消費者やチャンネルが100%満足する製品を作りたいと考えている。スマートフォン以外の製品のローカライズ化も進め「シャオミ・エコシステム」を日本で展開していきたい。
  6. リアル店舗 グローバルで展開している弊社の実店舗の数は1万店舗を越える。店舗では製品に触れることができるだけではなく、弊社のビジネスモデルやエコシステム全体を体験してもらうことも可能だ。日本でもリアル店舗を展開すべく、2022年には何らかのアクションを起こす予定だ。

6つの方向で日本におけるシャオミの存在を高めていく

──日本でもシャオミストアがオープンするということか?

ワン氏 具体的にいつ、どこに開くかはまだ決まっていない。すべて自社で展開するか、パートナーと組むかなどをこれから検討していく予定だ。なお試験的にストアインストアを開いたり、ポップアップストアでまずは展開する、といったことも考えている。

──ありがとうございました。

日本にもいよいよシャオミストアがオープンしそうだ(写真は海外店舗)

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