コクがあってコッテリな「鈴鹿製作所味」
続いては鈴鹿製作所味。鈴鹿製作所は1960年に、Hondaの国内3番目の工場として設立され、現在はNシリーズやFIT、VEZELなどの完成車のほか、世界各地の製作所で使われる自動車部品も製造しているそうです。そしてカナさんのご実家から最も近い製作所ということ、そしてカナさんのお父さんが最近VEZELを買ったということから、一番口に合うのでは?
それでは開封して、かけてもらいましょう。「粘度は10W-50ですね」と、部員Sの口癖が移ってしまったカナさん。「見た感じ、埼玉製作所味と変わらない雰囲気ですね」とのこと。匂いも似ている様子。
「うん! 美味しい!」とカナさんは笑顔。でも「埼玉製作所味と何が違うんだろう?」というわけで、かなり似ている味つけなのです。「辛さは同じくらいですね。でもちょっと甘味を感じますね。こっちの方が埼玉製作所より好みカナ?」とカナさん。ここで別媒体で食レポ記事を担当したことがある大柄の部員Kが参戦。食べ比べると「あ、これ玉ねぎの量が違いますね」と即断。やや甘めなのは確かなのですが、コクが違います。埼玉製作所味の方がアッサリで、関西に近い鈴鹿製作所味の方がコッテリ、という感じでしょうか。
ゴロゴロブラックポーク入り「栃研の味」
怒涛の4食目は「栃研の味」。Honda車の起源ともいえる本田技術研究所の栃木研究所「四輪ものづくりセンター」です。「研究所だけあって、黒豚が入っているんですかね?」とカナさん。というのも、パッケージにはコレだけブラックポークと素材が書かれているから。
開けてみると「なんじゃこりゃ!」とカナさん。今度は黒いサラサラの液体がでてくるではありませんか!「これは、汚れた時のエンジンオイルですね」と、食事中とは思えない喩えをする部員S。で、確かにゴロった肉片が。
「結構スパイシーないい香りがしますね」とカナさん。一口食べた瞬間「辛い!」という悲鳴が。「これ、すごく辛いです!」と、そんな大げさな……と部員Kが食べてみると「うわっ! 辛!」とカナり辛いではありませんか。でも、これはやめられない止まらない味。かなり洋風で、神保町にある共栄堂のスマトラカレーに似ているような違うような。続いて肉片を食べてみると、歯ごたえのあるお肉のほかに、ジャガイモの食感も。これはクセになる味です。
マイルドで玉ねぎ感が強い「熊本製作所味」
最後に熊本製作所味。Hondaとしては国内4番目の製作所で、国内事業所の中では最も広い敷地なのだそうです。ちなみにバイクのみならず、蓄電池のLiB-AID(リベイド)E500なども生産しているそうです。
「くまもんモン味ですね!」とカナさん。「これは見た目が普通だ」というわけで、埼玉と鈴鹿に似た雰囲気です。「香りも似ているようで、ちょっと違うかな。鈴鹿よりマイルドなのかな」と初見の感想。
「ん? 鈴鹿と何が違うんだ?」カナさんは再び食べ比べです。「うーん、こっちの方が、さらに玉ねぎ感が強いのかな。甘さの後に辛さが来るんですけれど、そのエッジが違うというか」なのだとか。
【まとめ】どれが一番美味しかった?
好みはバラバラにわかれたが……
こうして実食したわけですが、一番のお気に入りは? と尋ねると「鈴鹿製作所カナ」とカナさん。ちなみに同行マネージャーは「熊本製作所味」、部員Sは「浜松工場味」、部員Kは「埼玉製作所味」が好みでした。栃研の味は、辛いのがお好きな方はゼヒ!
繰り返しになりますが、これらの味は「製作所で出ているものとまったく同じ」ではなく「その製作所で好まれている味」です。でも「自分のバイクを作っている人は、この味を食べているのか」とか「クルマを設計している人は、このカレーうどんを食べているのか」という気分は十分に味わえること間違いナシ。
試食を終えたカナさんは、うどんの味よりも「Hondaがクルマやバイク、そして耕運機を出していることは知っていましたけれど、カレーうどんを出していることは知りませんでした。あと、毎週カレーうどんの日があることも。Hondaって面白い会社ですね。ますます興味を持ちました」と、Hondaという企業にも関心を抱いた様子。つくづくHondaって面白い会社です。ちなみに葉山家は毎週金曜日、カレーうどんなのか尋ねてみたところ「そもそも家で一度もカレーうどんを食べたことがありません」。おあとがよろしいようで。
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