メディカルデータカードは1月27日、慶應義塾大学病院の糖尿病・肥満症遠隔診療において医療機器メーカー各社とのクラウド連携による「拡充型血糖クラウド管理システム」の運用を開始したと発表した。
拡充型血糖クラウド管理システムは、 中部電力のデータプラットフォームとメディカルデータカードの「MeDaCaシステム」を活用し、 患者自身が血圧・体重・血糖値などを記録し、 医師が一元的に閲覧可能な本システムの仕組みを拡充したもの。 慶應義塾大学病院では2020年6月に産科外来で、2020年11月に糖尿病・肥満症外来で運用を開始している。本システムは患者の同意のもと、在宅での血圧や体重、血糖値やインスリン使用量といったデータを医師が遠隔で確認することが可能となるものだが、これまでは血糖値やインスリン使用量の入力は、 患者自身が手入力する負担感が課題となっていた。
その一方、医療機器メーカーLifeScan Japanとアークレイマーケティング、三和化学研究所の簡易自己血糖測定器は、各医療メーカーのアプリに自動でデータ入力されるものの医師側は患者の利用する医療機器メーカーに応じて各社のクラウドにログインする必要があるため、各社のクラウドを活用することが困難という課題があった。
今回、医療機器メーカー3社のクラウドと中部電力のクラウド連携を開始したことで、MeDaCaシステムを介して患者の記録データなどを医師が遠隔で医療機器メーカーや医療機関の垣根を越えてシームレスに確認できるようになった。
メディカルデータカードでは、集約された医療情報が閲覧可能となったことにより診察の質の向上が期待されるとしている。 また、拡充型血糖クラウド管理システムのデータ連携先の拡充を進め、 今後はユースケースを拡大することで利便性や汎用性の改善をさらに進めるとしている。
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