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「家族のゲームプレイに寛容になった」という声も

コロナ禍は「大人がゲームを始める」きっかけになった

2022年02月01日 09時00分更新

コロナ禍とゲームの関係は?

 コロナ禍でゲームやネットの利用時間は増加傾向にある。ゲーム内でボイスチャットでのやり取りが増え、コミュニケーションの方法にも影響を与えている。では、コロナ禍はゲーマーに対してどのような影響を与えたのだろうか。ゲームエイジ総研の調査(2021年12月)を見てみよう。

 今年(2021年)のゲームに対する考え方や行動の変化について聞いたところ、全体の51.2%と過半数が「ゲームをプレイする時間が増えた」と回答。外出自粛による、おうち時間の増加がそのままプレイ時間に直結しているのだ。

 そのほか、「今までプレイしていなかったが、ゲームを始めた」(20.3%)、「子供や家族、友人等、誰かと一緒にゲームをする時間が増えた」(19.3%)、「夢中でプレイできるゲームができた」(18.7%)、「子供や家族のゲームプレイに寛容になった」(10.3%)などの変化も生まれている。

 筆者も、一斉休校がきっかけで子どもにオンラインゲームを許可した例や、子どもがゲームにハマったという例は多く聞いている。

今年1年でゲームに対する考え方や行動の変化

10代は「ゲーム時間が増えた」、20代以上は「ゲームを始めた」

 年代別に回答を見ると、「ゲームをプレイする時間が増えた」という回答は10代が27.0%と最も多い。対して、「今までプレイしていなかったが、ゲームを始めた」は20代以上の世代に多いという結果になった。

 また、「夢中でプレイできるゲームができた」は10代が29.3%で最多、「子供や家族、友人等、誰かと一緒にゲームをする時間が増えた」も10代が38.3%で最も多く、続いて30代が24.3%だった。

 10代はもともと可処分時間も多く、ゲームを好んでプレイする年代だ。コロナ禍では、10代がさらにゲームに熱中し、利用時間が長くなっているのだ。

 一方で、大人世代も久しぶりにゲームを始め、家族と過ごす時間が増えている。「テレワークで家にいる時間が増えて、親子で対戦したり、協力プレイしたりする時間が増えた。共通の話題ができたり、会話が増えて、子どもとの距離が縮まった気がする」と、ある幼児の子どもを持つ30代男性は言う。「『パパうまいね』と子どもに褒められたし、久しぶりにゲームをして楽しかった」とうれしそうだった。

 長引くコロナ禍で制限が続き、苦しい思いをしている人は多い。しかし一方で、家族の時間が増え、コミュニケーションが増したという声もある。優良なエンタメはストレスを緩和し、コミュニケーションにも役立つので、うまく取り入れてみてはいかがだろうか。

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著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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