東日本旅客鉄道(JR東日本)は1月20日、Suicaの利用データをもとに作成した統計情報を駅ごとにまとめた分析レポート「駅カルテ」を発表した。
駅カルテは、毎月のSuicaの利用データを集計し、JR東日本の首都圏およそ600駅の各駅の利用状況を示す定型レポート。1時間単位、年齢は10歳単位で集計し、1ヵ月の平均値(平日、休日別)を表示する。データ形式はPDF(セキュリティー機能付)。
駅カルテでは、対象駅と行き来が多い駅について地図に表示できるほか、行き来が多い上位20駅の件数を表示。同社は本レポートを活用し、まちづくりをはじめとする地域社会活性化への貢献を目指す。また、ビッグデータを活用した新規事業の展開も検討していくという。
本レポートの作成では、あらかじめ元データから利用者の氏名などを削除し、個人の識別性を下げる加工を実施したうえで、駅ごとに統計情報を作成してレポート化することでプライバシーに配慮している。集計は50人単位で、30人未満は非表示になる。データ使用を希望しない利用者について、集計から個別にデータを除外する対応もウェブ・メール・電話で受け付けている。
同社は本データについて、新型コロナウイルスの影響の分析事例など公益性の高い分析結果を発信していく方針。また、大規模イベント時の混雑改善や、駅の案内サインに関する改善など駅のサービス改善のほか、自治体(逗子市、藤沢市)に統計情報を提供し、地域の施策に活用していく。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります