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新しくなったマツダの主力SUV「CX-5」を2モデル乗り比べ!

2022年01月16日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●新 唯(@arata_yui_)編集●ASCII

CX-5(XDフィールドジャーニー、純正オプション装着車)/365万2000円(車両本体価格のみ)

 現在13車種をラインアップするマツダ。そのうちSUVは、なんと半分近い6車種! そんなマツダSUV艦隊の主力艦が「CX-5」であることは異論をはさむ余地もないでしょう。普段、街でよく見かけますし、なによりCX-5はグローバル販売台数の1/3を占めているのですから。そんなCX-5が昨年11月、デビュー5年目にして商品改良を行ない、年末より販売開始となりました。さっそく新型CX-5の試乗が叶いましたので、愛車がNDロードスター(MT)な新 唯(あらた・ゆい)さんとともにご紹介したいと思います。

 今回の商品改良ではグレード体系を見直し、新たに「フィールド・ジャーニー」というオフロードを意識したグレードと「スポーツ・アピアランス」とネーミングされたハイセンスなスポーティー仕様を設定し、性格の違い(個性)を明確化。その上で、外観の意匠を変えたほか、電子制御システムの進化やシャシー剛性向上、サスペンション設定を変更したとのこと。

CX-5(XDフィールドジャーニー)/365万2000円

 フィールド・ジャーニーはディーゼルエンジン搭載の4WDのみの設定で、電子制御「Mi-DRIVE(ミードライブ)」に「オフロード・モード」が追加されています。

CX-5(25Sエクスクルーシブモード)/383万3500円

 スポーツ・アピアランスは、同じく電子制御のスポーツモードに手が加えられています。ちなみに従来あった2.5リッターのガソリンターボエンジンはラインアップから消滅して2.5リッター自然吸気型へと変更されて、ちょっと残念。

フィールド・ジャーニーは
ガチのオフロード仕様だった件について

CX-5(XDフィールドジャーニー)/365万2000円

CX-5の前期モデル

 というわけで、まずは外観からチェック。「え? どこが変わったんですか?」という唯さんと不肖。フロントマスクをよく見ると、新しい方は立体的になっているではありませんか。またヘッドライト下まで伸びていた銀色の加飾は短くなっています。ちなみにテールランプの意匠も変わっています。

テールゲートを開けたところ

プライバシーシェードがバックドア側に装着

バックドアはボタン一つでドアが閉めることができるパワーゲート機構搭載

ラゲッジ下の収納スペースも拡大

収納スペース

 内部も少し変わっているんですよ、ということでテールゲートを開けてみることに。どこが違うのか? というと、ラゲッジのプライバシーシェードのほか、床下の収納部分にあった工具類などを2列目シート側に寄せて、スペースを確保したのだとか。

2列目シートを倒した様子

身長185㎝の不肖がゴロン……こんな写真、需要がありません

 2列目を倒してみると、見事なまでにフルフラット! 「これ、寝られるんじゃないですか?」と唯さん。というわけで言い出しっぺの唯さんに「じゃぁ、そこにゴロンとして。で写真撮らせて」とASCII.jp名物「女の子がラゲッジでゴロン」をオーダーするも「今日ブーツなんで……」と。仕方ないので身長185㎝の不肖が寝てみたところ足が出まして、車中泊は無理ということになりました。マツダによると車中泊を検討される方は「CX-8」が選択肢になるとのこと。

CX-5(XDフィールドジャーニー)後席の様子

CX-5(XDフィールドジャーニー)後席シート座面

 さて室内へ。フィールド・ジャーニーの室内を開けて目に飛び込んできたのは、ライムグリーンというのだけれど、蛍光イエローというか、蛍光グリーンというか、まばゆき色! 「これはいいアクセントですね」という唯さんに対して「コレは……」と言葉を失う不肖。この色はアウトドアグッズではよく見かける色なのだそうです。見慣れないインドア派の不肖には、唯さんの美しさと同様の眩しさを覚えて、正視できなかったことを正直に告白します。

CX-5(XDフィールドジャーニー)に座る新 唯さん

 「やっぱり後席は広いんですね」と唯さん。「よく見ると、座面の模様が面白いですね」というわけで、見てみるとココもアウトドアっぽい雰囲気。

運転席に着座する唯さん

ドライバーズシートの様子

運転席まわりの様子

 運転席のエアコンダクトには、前出のライムグリーンが。「シートポジションが高いんですね。普段乗っているクルマとは違いすぎて……」と困惑されている唯さん。不肖はむしろ、このライムグリーンの方に戸惑ってしまうのでした。

USBレセプタクルはアームレスト内にあり、USB Type-A端子を2個用意

 さてASCII.jp的にはUSB端子をチェックしなければなりません。確認したところ……後席にはナシ! 運転席と助手席のアームレストにありますが、なんとUSB Type-A。はたしてUSB 3.0以上なのかが気になるところ。さらに言えば、モバイルバッテリーをクルマで充電する場合、20000mAhとかだと充電に時間がかかってしまいます。次モデルからぜひUSB PD、最低でも20W仕様に変更してもらいたいものであります。理想はノートPCが充電できる45Wなのですが、バッテリーからそんな電力を採るのは難しいでしょうからBEVに期待しましょう。

Qi充電トレイ

 イマドキのクルマはQi充電を用意して当たり前。ですが、このトレイもASCII.jp的にはいただけません。というのも横位置だから。スマホは普段縦位置で使うものです。それを横位置で置くというのは生理的に反していると思うのです。さらに角度も結構急峻。というわけで次モデルからは横位置にしてほしいと、デザイナーさんに進言させてもらいました。

 それではフィールド・ジャーニーに乗って街へ繰り出してみましょう。

CX-5(XDフィールドジャーニー)を運転する唯さん

 ディーゼルというと、ガラガラ音だったり振動を気にする方が多いかと思います。唯さんも不肖もそう思っていました。ですが「これ、とても静かですね」と二人とも驚き。エンジンに起因する振動も少なく、外に出なければディーゼル車と気づかないのでは?

2重の貼り合わせガラスを採用

 その理由の1つが、運転席と助手席側のガラスが2重構造になっているから。「こんなものが効くのか?」というと、他車での経験上、これが結構効くんですよ。あと今回のボディー補強も、共進対策につながっているようです。前のモデルも静かでしたが、今回は一層静か。実に素晴らしいです!

高速道路を運転する唯さん

 「それに乗り心地もイイですね。縦の振動に対しての横揺れが少ないようです」と鋭く指摘する唯さん。これは新しいボディー補強とサスペンションセッティングの違いによるもので、よりフラットな乗り味を実現したのです。「視界もとても広いですし、あまり文句を言うところはないですね」というのがスタッフ一同の意見。確かに売れまくっているということだけはあります。

唯さんの目の前に立ちはだかる障害物たち

ノーマルモードで走行すると浮いた前輪が空転したりすることが

オフロード・モードにチェンジ

 さて、フィールド・ジャーニーということで、悪路走行に挑戦してみましょう。唯さん的に初挑戦となるデコボコ道です。まずはノーマル・モード、そしてオフロード・モードと切り替えて2回挑戦。ノーマル・モードでは時々タイヤが空転しましたが、オフロード・モードだと空転することなく走破! さらに後輪が浮いてもキッチリと走るあたりさすが! 傾いた道も平気です!

傾いた場所でも苦もなく進みます!

後輪が浮いていても、グイグイっと進みます!

 「今までマツダのSUVって、オフロードは不得意だと勝手に思っていたんですよ。でも全然そんなことないというか。このクルマで道なき道に行って、キャンプとかしてみたいですね」と唯さんは夢を拡げます。「これ、本当にすごいですよ。乗ってみてくださいよ」と不肖に声をかけてくださったのですが、なかなか経験することはありませんので、そのままお楽しみくださいと進言。すると「これすごく楽しい」と、時間ギリギリまで何度もトライしはじめる唯さん。ホントに走るのが好きなんだなぁと生暖かく見守っていたら、同席したマツダ関係者からも「こんなに楽しまれて、こんなに試される方は初めてです」と、こちらも生暖かい眼差し。都合、5回も悪路を走破したのでした。

謎のファッションモデル、新 唯さん

 「フィールド・ジャーニー面白い!」と目をキラキラさせる唯さん。さらにキラキラさせるのが、なんとマツダはアウトドアテイストのグッズを販売するというではありませんか。しかも、マツダのデザイン室の人が手がけているというから、ガチマジモノです。

チタン製マグカップ

トートバックにボトル

 「このマグカップ、かなり軽いですね」と触れてみたら、これがなんとチタン製。そこにレーザーでMAZDA ACTIVとブランド名らしきロゴが。ほかにも1.5リットルのペットボトルが余裕で入るトートバッグをはじめとして、キャップやらTシャツやらいっぱい。「小さなクラッチバックみたいなの、いいなぁ」と唯さんはあざとい表情で不肖を見つめましたが、残念ながらまだ売っていません。また、荷物が動きづらいようにするシートは、上部のフックを外すとベンチシートになるというアイデア商品。

荷崩れを防ぐシート

上部を外せば、ベンチシートや荷物の出し入れ時に車両にキズを付けない保護シートへと変身

実際に座ってみた様子

 ならばと、実際に座ってもらいましたが「ちょっとお尻が痛いかも」と。さらに新商品のキャップもかぶって、気分はアウトドア。ですがファッションが都会的で、撮っている方も、撮られている方も、見ているマツダ関係者も「これは一体何の写真?」という感じで、よくわかりませんがとりあえずOK。

オプションのバンパー

 さて、この撮影車両をよくみると、下側にザラザラした部品が。これは新規オプションだそうで、オフロードを意識した意匠なのだとか。確かにこれをつけるとオフロード感がアップします。

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