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加速が気持ちイイ! ミッドシップに生まれ変わったスーパースポーツ新型「コルベット」

2022年01月10日 15時00分更新

見た目のゴツさに反して
優しい乗り心地にビックリ

 まずはコルベットのスペックをチェックしよう。エンジンは6.2リッターのV8 OHV、自然吸気。最大出力は495PS/6450rpm、最大トルクは64.9kgf・m/5150rpm。ボディーサイズは全長4630×全幅1934×全高1234mm、ホイールベースは2722mm、車重は1526kg。トランスミッションは8速DCT(デュアルクラッチ)。タイヤは前が19インチの245/35ZR19、後ろが20インチの305/30ZR20の「ミシュランパイロットスポーツ 4S」というハイエンドを履いている。スタイリングを見ると、これまでのロングノーズとうって変わって、リアのエンジンルームが目立つ、いかにもMRなカタチになった。

クーペだがルーフを取り外すことが可能

コンバーチブルほどではないが、オープンエアを堪能できる

取り外したルーフはリアトランクにしまっておけるが、リアトランクが使えなくなってしまうのは悩ましい

フロントリフトハイトアジャスターを使って車高を上げた様子。左がノーマル、右が最大まで上がった状態

 モデルラインナップはエントリーモデルの「コルベット クーペ 2LT」、今回の試乗車が「コルベット クーペ 3LT」、そしてフルオープンにできるハードトップの「コルベット コンバーチブル」の3種類を用意する。ハードトップの採用はコルベット初だそうで、これまた伝統からの変化といえる。なお、クーペモデルでも屋根を取り外してオープンにできる。試乗車のカラーはトーチレッド。スポーツカーと赤の相性はバツグンだ。お値段は2LTが1180万円、3LTが1400万円、コンバーチブルが1550万円。

 さて、初めて乗るアメリカンスポーツカーということで、走りに関してはおそるおそるだったのだが、街中を走りながらシボレーにジャンピング土下座で謝罪したくなるくらい乗り心地の良さに衝撃をうけた。筆者は初コルベットなので過去モデルとの比較はできないが、ハイパワーで横幅も2m近くあるクルマなのに、8速DCTが優秀なのか低回転域が得意なOHV(オーバー・ヘッド・バルブ)というエンジン構造の恩恵なのか、CTV車のようにすす~っと走れてしまう。別の取材ついでに同乗していた純情のアフィリアのゆみちぃこと寺坂ユミさんも「滑らかに加速しますね!」と思わずこぼしてしまうほど(この記事には登場しません)。

 道が荒れているルートを走ったのだが路面の突き上げをうまく吸収してくれるせいか、不快な振動もない。それもそのはず、可変減衰力調整システムのマグネティックセレクティブライドコントロール(電子制御のサスペンション)が採用されているからだ。世界最速の応答性を誇るサスペンションとのことだが、細かい段差はすべてこのサスペンションが吸収してくれるから、快適で腰に優しい乗り心地を実現している。

 通常モードの「ツーリング」で走っていれば一般道ではなんの不満も出ないだろう。これだけでお腹いっぱいの気分だ。

ツーリングモード

スポーツモード

レーストラックモード

Zモード

 MRレイアウトゆえ、シートのすぐ後ろにあるエンジンは街乗りくらいでは上まで回さないので、音が気になるということもなかった。現に、なんのストレスもなく助手席のゆみちぃと会話ができたくらいだ。それでいて、加速は力強いので街乗りでも十分楽しい。ただ、ツーリングモードだとエコドライブに全振りしているせいか、アクセルを踏んでから加速まで若干のタイムラグがあったのが気になった。しかし、本当に不満点はそのくらいだし、それはほかのクルマの通常モードだって同じだ。

 もちろん、一般道なので無茶はできないが、高速道路を「スポーツモード」で走ってみた。モードはこのほかにサーキット向けの「レーストラック」、自分ですべての設定ができる「Zモード」、雨などで使いたい「悪天候」などが用意されている。今回試したのはツーリングとスポーツモードのみ。

 ツーリングモードだとアクセルを踏んだときに一瞬ラグがあると前述したが、スポーツモードだとアクセル開度に対してダイレクトに速度が上がる。踏めば踏んだだけ速度が出るので、合流車線などでは心強いが、ポテンシャルを発揮するならサーキットなどに行かないと難しい(速度違反で捕まっちゃうからね)。ただ、さすがアメリカンスポーツカーと驚いたのが、8速1500~2000rpmくらいで100km/h巡航できること。ほぼアクセルに足を乗せてるだけで、オートクルーズもないのにグイグイ進んでいくのだ。アメリカのクルマは、あの広大な土地を低回転域のトルクで一定速度で走ることが多いのでOHVの大排気量エンジンが好まれるのだとか。なるほど~、と深夜の高速を走りながらひとりで納得していたのだった。

そんなに広くはないが、フロントにもトランクがある

車高はそれほど低くはないが、Xperia 1 IIIは横にしないと入らない

ドアを開けると、コルベットのロゴがお出迎え

リアハッチからはエンジンルームが見える。なお、ハッチ上部にあるカメラはバックミラーの役割をはたす

エンジンルーム。6.2リッターのV8エンジンがギッシリ詰まっている

 コルベットのV8エンジンは気筒休止システムを搭載しており、負荷がかからない部分だとV4で、エンジンパワーが必要になるとV8になる。メーター部分に「V8」などのアイコンが表示されるのもユニークだ。だからどうしたという話かもしれないが、たとえばV8のアイコンが出ていたら「エコ走行したいから少しアクセルを戻そう」とか「今、俺はアメリカンV8のパワーを堪能しているぜ!」と思えるし、V4になっていたら「急いでるわけでもないからこのままでいこう」とか「パワーが足りないからアクセルを踏み足そう」なんて考えながら走れるじゃないか。こういうクルマには遊び心というか運転中の余裕みたいなものがあったほうがいい。

 走り以外の部分だと、ハンドルの形状が独特なので慣れるまでは駐車場での切り返しでやや回しづらかったくらいで、カーブで曲がるときにハンドルを切り始めてからタイヤが動くまでのタイミングが絶妙で、曲がるという行為が非常に気持ちがよかった。スパスパ切れるけど、直線ではブレないのである。

 なお気になる燃費は、やや高回転まで回しながらの運転で5.0km/L、ツーリングモードでのんびり走って平均7.3km/L、最高13.9km/Lという数値が出た。このあたりは、スペックを考えればこんなものかなあという感じ。アメ車だから燃費が悪いというわけではなく、この手のクルマは基本的に燃費が悪いのと、そもそも燃費を気にする人が乗るクルマではないだろう。

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