BTPでカスタムしたモデルで各種ベンチマークをチェック
性能・保証・サービスすべて“プレミアム”、静音かつパワフルなゲームプレイが可能なゲーミングPC「Premium Line X570FD-A」
通常では1年間の保証を標準で2年間、最大3年間まで延長できるのが、サイコムの「Premium Line」シリーズ。できるだけ買い替えずに1台のパソコンを長く利用したいという人にとって、安心して使えるモデルとなる。
もちろんメリットはこれだけでなく、無償のオーバーホールや、元パーツの買い取りまでしてくれるアップグレードサービスも、忘れてはならない部分だろう。
BTOパソコンとしてはどうなのかといえば、こちらも満足できるものだ。Premium LineはFractal Designとのコラボモデルとなっていることもあり、ケース、CPUクーラー、ケースファン、電源などに同社製品を採用。自作PCにおいて定評ある人気のパーツメーカーだけに、静音性、機能、外見といった面でも不満はない。さらに、サイコムの丁寧な組み立ても加われば、まさに名前のとおり「プレミアム」なBTOパソコンといえる。
前回は、主に「Premium-Line X570FD-A」の外観や内部について紹介したが、今回は気になる性能面をみていきたい。
Premium-Line X570FD-Aは、標準構成でCPUにRyzen 7 5800X、ビデオカードにGeForce RTX 3070を採用する高性能モデル。この構成をさらにカスタマイズし、CPU、ビデオカード、メモリー、SSDなどを強化。3年後でも、ハイエンドパソコンとして性能面で見劣りしない構成にした場合の性能を紹介していこう。
Premium Line X570FD-Aの標準と試用機のスペック | ||
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標準スペック | 試用機のスペック | |
CPU | Ryzen 7 5800X(3.8GHz~最大4.7GHz)、8コア/16スレッド | Ryzen 9 5900X(3.7GHz~最大4.8GHz)、12コア/24スレッド |
CPUクーラー | Fractal Design FD-WCU-CELSIUS-S24-BK | |
グラフィックス | GeForce RTX 3070 8GB | GeForce RTX 3070 Ti |
メモリー | 16GB | 32GB |
ストレージ | CFD CSSD-M2B5GPG3VNF (500GB) | Western Digital WD Black SN850 WDS500G1X0E(1TB) |
マザーボード | ASUS PRIME X570-PRO/CSM [AMD X570chipset] | |
PCケース | Fractal Design Define 7 White | |
電源 | Fractal Design ION+ 760P (FD-PSU-IONP-760P-BK) [760W/80PLUS Platinum] | Fractal Design ION+ 860P (FD-PSU-IONP-860P-BK ) [860W/80PLUS Platinum] |
内蔵ドライブ | ー | |
サイズ | およそ幅240×奥行547×高さ475 | |
OS | Windows 10 Home(64bit) | |
価格 | 30万9380円 | 37万2380円 |
まずは基本となる総合性能とCPU性能をチェック
CPUもビデオカードもハイスペックな部類に入るとはいえ、実際にどのくらいの性能なのか気になるところ。定番のベンチマークソフトを使い、その数値をチェックしていこう。
まずはパソコンの総合性能をチェックできる「PCMark 10」から。このベンチマークソフトは総合スコアだけでなく、アプリの起動時間やビデオ会議、ブラウザーの性能による「Essentials」、オフィスソフトなどの動作を見る「Productivity」、そして動画や写真編集、3D性能を見る「Digital Content Creation」のスコアも調べられる。
スコアはとくに低いものもなく、スペック相応のもの。ビデオカードがGeForce RTX 3070 Ti搭載というだけあって、Digital Content Creationのスコアが高めとなっているのが特徴的だ。
もう少し細かくみてみると、Essentialsに含まれる「App Start-up Score」が少し高めとなっていた。これは、SSDの速度が影響していると考えられる。
今回試用している構成のストレージはWD Black SN850で、これはPCIe4.0×4接続となるNVMe対応の高速なモデルだ。どのくらい高速なのか、「CrystalDiskMark」で調べてみたので、その結果も紹介しておこう。
公称値と比べるとリードがわずかに遅いものの、それでも毎秒6GB超えという超高速。そして、ランダムアクセスまでしっかり高速となっているのも好感が持てるところだ。これだけ速ければ、総合ベンチマークにも影響があるというのも頷ける。
CPUの単体性能もみていこう。このテストには、定番の「CINEBENCH R23」を使用した。このベンチマークソフトは、CGのレンダリング速度からCPU性能を測ってくれるもので、結果を独自スコアとなるptsという数値で教えてくれる。このスコアが高ければ高いほど、高速なCPUとなる。
なお、CGレンダリングはマルチスレッド処理に向いている作業となるため、CPUのコア数が多いほどリニアに性能が上がりやすい。Ryzen 9 5900Xは12コア/24スレッドCPUなので、高いスコアが期待できる。
Multi Coreはすべてのコアを使用した場合の性能で、CGレンダリングだけでなく、計算量の多い動画エンコードなどにも大きく影響する部分。それだけに、このスコアが高いというのは、多くの用途で長くPCが使えるという意味となる。
ちなみに、これと同等の性能となるインテルのCPUは最新のCore i7-12700K。参考までに過去のデータをみてみると、Multi Coreが21425pts、Single Coreが1925ptsとなっていた。
インテルの第12世代Coreプロセッサーは大きく性能を伸ばしただけに、Ryzen 9 5900Xでも勝てなくなってしまったが、だからといってRyzenが遅くなったわけではない。
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