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2種類のコアを混載した第12世代Coreプロセッサーを採用、その挙動も調べてみた

Core i7-12700Kを「NZXT H510I」に搭載した「G-Master Axilus NEO Z690/D4」、納得の性能・デザイン・品質が魅力のデスクトップPC

2021年11月30日 11時00分更新

定番ベンチマークソフトで基本性能をチェック

 サイコムらしい丁寧な組み立てと、コスパを意識しながらしっかりとしたパーツ構成が選ばれているG-Master Axilus NEO Z690/D4。ここからは、本機の実力をみていこう。

 最新CPUを搭載しているので、まずは気になるCPU性能から。このテストでは、ベンチマークソフトに「CINEBENCH R23」を使用した。CGレンダリング速度からCPU性能を測るもので、結果を独自スコアとなるptsという単位の数値で教えてくれる。この数値が高ければ高いほど、高性能なCPUとなる。

 なお、CGレンダリングはマルチスレッド処理に向いていることもあり、CPUの性能を最大まで引き出すテストともいえるだろう。ちなみにテスト時間は、デフォルトとなる10分間としている。

「CINEBENCH R23」の結果。全コア使用するMulti Coreは21425pts、シングルスレッドテストとなるSingle Coreは1925ptsという結果になった

 今回のテスト機が搭載しているCPUは、Core i7-12700K。数値だけみてもどのくらいの実力かわからないので、いくつか過去のデータを紹介しよう。

 まず、ひと世代前のCore i7-11700Kの値だが、Multi Coreが13400pts、Single Coreが1584ptsだった。単純計算でいえば、Multi Coreが約1.6倍、Single Coreでも約1.2倍も高速化していることになる。

 もちろん、Core i7-11700Kは8コア/16スレッドとなるため、Eコアぶんが多いCore i7-12700Kの方が有利になるというのは分かるが、それ以上の性能差があるのは明白だ。とくにSingle Coreの結果から分かるように、コア当たりの性能が大きく引き上げられているというのが、この大幅高速化の理由だ。

 ちなみに、ライバルのAMD Ryzenと比べると、8コア/16スレッドのRyzen 7 5800XのスコアがMulti Coreで15252pts、Single Coreで1600ptsとなっているため、こちらも大きく突き放す結果となった。それどころか、Ryzen 9 5900X(12コア/24スレッド)のMulti Core 20566ptsというスコアすら上回る。上位クラスすら食う勢いだ。

 Ryzenの登場から、同価格クラスの勝負ではインテルよりAMDの方が強かっただけに、第12世代Coreプロセッサーは、ゲームチェンジャー的存在だといえるだろう。

 パソコンの総合性能は、「PCMark 10」でチェック。総合スコアだけでなく、アプリの起動やブラウザーの速度といった体感速度に近い「Essentials」、オフィスソフトの性能をみる「Productivity」、動画や画像編集、CGレンダリングなどの「Digital Content Creation」の3つのサブスコアも調べられる。

PCMark 10」のスコアは8286と高め。GeForce RTX 3060搭載ビデオカードを搭載しているため、Digital Content Creationのスコアも高い

 CPU性能が極端に出るテストではないのだが、それでも全体的にスコアは高め。過去データでほかのパソコンと見比べていると、とくにEssentialsに含まれる「App Start-up Score」が強い。コア当たりの性能が高いこと、そしてEコアの存在が多少なりとも影響していそうだ。

 ゲーミングパソコンということで、3Dグラフィック性能を見てみよう。こちらも定番ベンチマークソフトとなる「3DMark」を試してみた。3DMarkは複数のテストが用意されているが、まずはDirectX 12世代テストとなる「Time Spy」の結果を見てみよう。

 GeForce RTX 3060は、フルHD(1920×1080ドット)~WQHD(2560×1440ドット)あたりの解像度で、ゲームを快適にプレーできるだけの実力があるビデオカードだ。Time SpyはWQHDのテストとなるため、この実力をみるにはピッタリといえる。

「Time Spy」のスコアは、9236。GeForce RTX 3060搭載PCとしては、平均的な結果となっていた

 スコアは9236で、GeForce RTX 3060搭載パソコンとしては平均的なものだ。もう少しスコアを詳しくみてみると、CPU scoreが15400となっているのが気になった。

 実はこのスコアはものすごく高く、過去データをみても、Core i7-11700Kでは10555、更に上位のCore i9-11900Kでも12752に過ぎない。Core i7-12700KのゲームベンチにおけるCPU性能が、いかに高いのかが分かる結果となっていた。

 ゲームベンチのスコアにはあまり影響していないとはいえ、プレーしながらの録画・実況・配信といった用途では、このCPU性能の高さが有利になる。

 Time Spy以外のテストも試してみたので、そのスコアをグラフにまとめておこう。ほかのPCとの性能比較に活用してほしい。

DirectX 11世代のテストとなるFire Strike、レイトレーシングを使用するPort Royalの結果もまとめてみた

 もう1つ、ゲーミング性能を測るベンチマークとして、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(以下、FFXVベンチ)も試してみよう。以前からあるベンチマークソフトだが負荷が高めで、重ためのゲームの指標にしやすい。

 画質設定はプリセットの「高品質」で、「フルスクリーン」表示を選択。解像度は1920×1080ドット、2560×1440ドット、3840×2160ドットの3パターンで試した。

フルHD解像度では、スコアは9013で評価は「とても快適」。文字通り、何の不満もなく遊べるレベルだ

QHD解像度では、スコアは6698と低下。評価も「快適」となり、重たいシーンでは若干カクツキが出る可能性がある

4K解像度では、スコアは3882。評価は「普通」で、なんとか遊べるというレベルと考えた方がいいだろう

 さすがに4K解像度では快適に遊ぶのが難しいものの、多少のカクツキがあっても問題ないRPGやシミュレーションであれば十分遊べるレベルだ。FPSなど、フレームレートの低下が不利になるタイトルであれば、画質優先であってもWQHDかフルHDで遊ぶのがいいだろう。

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