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XPGの水冷クーラーのファンを変えてのCPU温度測定!

XPGの水冷クーラー「XPG LEVANTE 360」のファンをNidecコラボ品に交換して、さらに性能アップを試みる

2021年11月26日 11時00分更新

 最近のデスクトップPC向けCPU市場ではインテルとAMDの競争が過熱しており、上位モデルは発熱でも消費電力でもメインストリームの枠を超えつつある。放熱能力をしっかり確保していないと、ブースト機能で(性能を下げる形で)調整されるため、一般的な空冷クーラーでは性能が発揮しきれない。そんなこともあって、自作PC市場では簡易水冷クーラーの人気が高まっている。

「XPG LEVANTE 360 ARGB」は、XPGシリーズの簡易水冷クーラー。実売価格は約1万4000円

 今回はその中でも、ADATAが展開するゲーミングブランドXPGシリーズの簡易水冷クーラー「XPG LEVANTE 360 ARGB」をレビューしたい。360mmラジエータによる強力な冷却性能とアドレッサブルRGBで鮮やかに光る演出効果が特徴だ。冷却性能はもちろん、空冷と比べてベンチマークの結果は変わるのか、さらにファンの交換で性能は向上するのか、気になる部分をチェックした。

標準で付属しているクーラーではアドレッサブルRGBによる発光演出が特徴だが、このファンを換装して、さらなるパワーアップを図る

Amazon.co.jpへのリンク(XPG LEVANTE 360 ARGB)

「XPG LEVANTE 360 ARGB」の主なスペック
ウォーターブロックサイズ 86×72×36mm
ラジエータサイズ 272×121×27mm
チューブ 400mm被膜保護仕様ゴム
対応CPU インテル:LGA1200/1366/115x/2066/2011
AMD:Socket AM4
付属ファン 120mm ARGB×3
ファンサイズ 120×120×25mm
ファン回転速度 600~2000rpm(PWM)
ファン風量 61.5CFM
ファン最大風圧 1.42mmH2O
ノイズレベル 34.0dB
重量 約1.3kg
保証期間 5年間

超ハイエンドCPUにも十分対応する強力簡易水冷

 XPG LEVANTE 360は、360mmラジエータに12cmファンを3基搭載した水冷クーラーだ。簡易水冷クーラーで高い実績を持つAsetekのテクノロジーをベースに開発されている。

 ポンプを一体化したウォーターブロックのCPU接触部には0.15mm厚のマイクロチャネル銅製プレートを採用。幅広い冷却エリアでCPUパッケージが大きなRyzen Threadripper(Socket TR4)などの超ハイエンドCPUまで効率的に放熱できる。

ファンを3基装着できる大型のラジエータと銅製プレートを採用したウォーターブロックで効果的な冷却ができる

 12cmファンは、PWMコントロールによる可変運用に対応しており、最低回転時は600rpmの静音仕様。そして最大では2000rpmまで上がる。最大風量は61.5CFM。ファン制御に対して独自のユーティリティーなどは付属しておらず、マザーボード標準のファンコントロール機能を利用することが前提の仕様だ。

標準のアドレッサブルRGB対応の120mmファン。回転速度は、600~2000rpm(±10%)の間で可変する。LEDをキレイに透過拡散させるために乳白色のブレードが用いられている

アドレッサブルRGBでとろけるようなグラデーションが楽しめる

 付属ファンは3基ともアドレッサブルRGB対応。また、ウォーターブロックのロゴ部分にもアドレッサブルRGBを搭載しており、鮮やかなイルミネーションが楽しめるのも特徴。

アドレッサブルRGB単体コントローラが付属しているので、システムを選ばず利用できる。メジャーブランドのアドレッサブルRGB対応マザーボードからの制御にも対応する

ウォーターブロックとファンにアドレッサブルRGBを内蔵しており、鮮やかに光る

 発光パターンと速度を変更できる専用のコントローラが付属しているほか、ASUS/ASRock/GIGABYTE/MSIといったメジャーブランドのマザーボードのアドレッサブルRGB端子に接続すればマザーボードのユーティリティからも制御可能だ。

XPGから発売されている強力12cmファン「XPG VENTO PRO 120 PWM」
Nidecとのコラボモデルで高い冷却性能で人気 今回はこれに換装!

 XPGでは高性能な単体の12cmファン「XPG VENTO PRO 120 PWM」がラインアップされている。日本電産(Nidec)とのコラボレーションによって開発された「プロ仕様」モデルということで性能はかなり強力だ。独自のファンブレードデザインと高精度デュアルベアリングの採用が売りとなっている。

XPG VENTO PRO 120 PWMは、日本電産(Nidec)とのコラボレーションによって開発された「プロ仕様」の高性能ファンだ

Amazon.co.jpへのリンク(XPG VENTO PRO 120 PWM)

  付属ファン XPG VENTO PRO 120 PWM
サイズ 4ピン 4ピン
回転速度 600~2000rpm(PWM) 900~2150rpm(PWM)
450~2150rpm(DC)
最大風量 61.5CFM 75CFM
最大風圧 1.42mmH2O 3.15mmH2O
ノイズレベル 34.0dB 10~28dB
平均故障寿命 ―― 6万時間(60度)、25万時間(25度)
保証期間 ―― 5年間

 XPG LEVANTE 360 ARGBに標準で付属するファンに比べて、最大ノイズレベルが低いにもかかわらず、最大風量は約22%、最大風圧(静圧)は約121%も高い。今回はラジエータのファンを3基ともこれに換装した場合の性能も測定している。

ファンを換装した状態のXPG LEVANTE 360 ARGB

120mm角のファンとしては重く安定感がある。フレームには共振防止用ラバーが張られている

高精度デュアルベアリングを採用しており、最大ノイズレベルは28dBと、XPG LEVANTE 360 ARGB標準ファン(34dB)より低い

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