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GTが九州に帰ってきた! SUPER GT第6戦は31号車プリウスPHVが5年ぶりに優勝

 大分県のオートポリスで開催されたSUPER GT 第6戦。激戦のGT300クラスは、予選から31号車 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)が優勝。チームとしては、実に5年ぶりの勝利となった。

 昨年はコロナ禍でオートポリスはカレンダーから外されたため、約2年ぶりに九州に上陸したSUPER GT。週末は晴天に恵まれたが、気温20度を下回る肌寒さを感じるコンディションとなった。

逆転劇の予選!
本命だったBRZをさらに上回ったプリウスPHV

 そんな中で、予選日から速さをみせたのが31号車のプリウスPHV。朝の公式練習で3番手につけると、午後の公式予選ではさらに際立った速さをみせた。

 予選Q1のA組で出走となった31号車は、まずは中山が1分42秒687をマーク。前回の第5戦 SUGOで優勝を飾り、今回も本命視されていた61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTをしのぐ速さをみせた。

予選から絶好調だった31号車 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT

今回もポールポジションかと思われた61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT

 続くQ2でも61号車のスバルとポールポジションを争う形となったが、31号車のQ2担当である嵯峨は、ミスのないアタックを決め、1分42秒039で今シーズン初のポールポジションを獲得した。

嵯峨選手「今シーズンは開幕から頑張ってはいたんですけど、なかなか結果にはつながらなくて本当に歯がゆい思いでした。何をやっても解消しない問題があって、インターバルの間も富士やオートポリスでテストをやってきて……それが解消したことで、31号車が本来いるべき位置に戻ってこられたという部分では、すごく良かったと思っています」

中山選手「非常にうれしいです。aprに加入してから順調に開発も進んで、クルマとしてスピードも上がってきていました。でも、BoP(性能調整)の変更だったりとか、いろいろうまくいくこともいかないこともあり、苦労している場面が非常に多かったのです。このオートポリスでもちょっと厳しい戦いになるのかなという予想をしていましたが、Q1でトップを獲り、その流れをうまく嵯峨選手がつなげてくれたことがこの結果に繋がりました」(中山)

ポールポジションを獲得した中山選手(左)と嵯峨選手(右)

決勝では序盤からバチバチの日本車勢

 予選後の記者会見では、決勝レースに向けて慎重な見方をしている印象があった嵯峨と中山だが、いざレースが始まると、序盤から力強いペースを披露した。その後、後続でのクラッシュなどアクシデントが相次ぎ、前半のうちに2度もセーフティーカーが導入されることに。その度に31号車のリードはリセットされたのが、前半担当の中山は冷静に状況を見極めて、少しでもアドバンテージがある状態で、後半の嵯峨につなぐことを考えながら走行した。

ピットスタート(最後尾)ながら、6位と大健闘だった4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG

こちらも22位スタートだったが5位フィニッシュという追い上げを見せた、11号車 GAINER TANAX GT-R

 29周を終えたところでピットインし、中山から嵯峨に交代。タイヤのピックアップ(タイヤカスが付着すること)が発生し、決して楽な展開ではなかったという嵯峨だが、2番手以下が接近戦で競り合っている間に少しずつリードを広げ、最終的に10秒のアドバンテージを築いて、トップチェッカー。31号車としては5年ぶりの優勝となった。

予選5位からの粘りの走りで2位を獲得した96号車 K-tunes RC F GT3

 ここ数年はトヨタ・プリウスをベースにしたハイブリッドシステムを搭載している車両で戦っている31号車のapr。2019年からベース車両をプリウスPHVにしたのだが、なかなかパフォーマンスを引き出すことができない日々が続いていた。それだけに、レース後のパルクフェルメでは2人のドライバーの安堵した表情が印象的だった。

嵯峨選手「最後に勝ってから何年か経ってしまっていたので、本当にうれしいです。プリウスPHVになってからなかなか結果を出せなくて、開発を任されている身としては忸怩たる思いがありました。こうやって勝つことができてホッとしていますし、今までやってきたことが間違いではなかったと感じています。こういう最高のいい結果が出せてチームをはじめ、スポンサーのみなさまやブリヂストン、TOYOTA GAZOO Racingのスタッフも含めて本当に感謝し切れないし、“ありがとう”の言葉しかないです」

中山選手「今シーズンずっと苦労してきたし、マシンの戦闘力的にも難しいかなと感じる部分は多かったのですが、直前のテストで回生ブレーキの開発が進み、戦闘力が上がったので、今回は楽しみな部分はありました。でも、こうしてポールポジションからスタートして優勝できるとは夢にも思っていなかったです。今は本当にうれしい気持ちでいっぱいですし、チームやスポンサーのみなさんに感謝しています」

 注目のチャンピオン争いでは、61号車の井口卓人/山内英輝組が3位表彰台を獲得し、ランキング2番手につける56号車 リアライズ日産自動車大学校GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)に対し12ポイントの差をつけた。このまま61号車が逃げ切るのか、それとも56号車をはじめライバルたちが一矢報いるのか。次戦はウェイトハンデが半分になる第7戦。年間王者をかけたバトルからも目が離せない。

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