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猫瞳AFは黒猫が苦手? ソニーのフルサイズミラーレス「α7C」で黒猫をしっかり撮影する

2021年11月02日 12時00分更新

本棚の奥からぬーっと現れた黒猫のみるっこ。リアルタイム猫瞳AFのおかげでこういう瞬間もピントを外さないのであった。たまらんですな。レンズはシグマの35mm F2.0。2021年9月 ソニー α7C

 うちに黒猫のみるっこがやってきて1ヵ月と10日ほど。iPhone 13 Proの発売がかぶったこともあり、それで撮った写真や動画が多いのだけど、もちろんデジタル一眼でも撮ってるのだ。

 飼い猫を撮るときの定番カメラはソニーのα7C。α7シリーズの末っ子みたいな存在でカメラとしての性能は他のα7に比べて優れてるわけじゃないんだけど、小さいので撮りたいときにすぐ取り出してすぐ撮れるからいいのだ。リアルタイム猫瞳AFも持ってるしね。

 いざとなったらこんな風に右手で撫でながら左手で持って撮るとか、そんなわけわかんないこともできる。ちなみにこれ、つい右手で撫でちゃったので、左手で鷲づかみのように持って無理やりシャッター切ってます、たぶん。どうやって撮ったか良く覚えてないけど、構え方のセオリーとかは無視。レンズはシグマの24mm F3.5。これ、かなり近くまで寄れるので家の猫を遊びながら撮るのにいいのだ。

窓際でくつろいでる黒猫を思わず右手で撫でちゃったので、しょうがなく左手に持って撮影。カメラがコンパクトじゃないと無理な撮り方なのだった。2021年9月 ソニー α7C

 保護された黒猫のみるっこがうちにやってきて、最初にα7Cで撮ったのがこちら。借り物のケージの中から不安そうに外を見てる。最初はケージ越しに撮ろうとしたのだけど、どうしても網が邪魔なので扉を開けて撮ったのだった。

見知らぬ家にいきなり連れてかれて、まだちょっと不安そうなみるっこ。ケージを開けて瞳AFさんよろしくってんで撮影した1枚。2021年9月 ソニー α7C

 この直後、「黒猫はヤバい」ことを知らされる。ケージから出してみたら最後……すぐ行方不明になるのだ。黒い子猫を飼った人はみな同じようにいう。猫は暗くて狭いところに隠れるので、それが黒猫だったりするとほんとにわからないのだ。たとえば玄関。どの家もそうだと思うけど、玄関ってそんなに明るくない。そこで靴入れの下、ブーツの裏なんかに入られると大変なのだ。

 で、ひょっこり顔を出したところを狙って撮ったのがこちら。室内飼いの猫を撮るには単焦点の明るいレンズが必須で、これはシグマの65mm F2のレンズを付けてる。実は最近シグマが展開しているコンパクトな単焦点レンズIシリーズとα7Cは相性がいいのだ。

裏に隠れていたみるっこ。音を立てて気を惹いたら、ひょっこり顔を出したのでその隙に。ブーツの色がいいアクセントになってくれた。2021年9月 ソニー α7C

 α7Cで猫を撮るときは猫瞳AFに瞳を見つけてもらい、AF-ONボタンを親指で押す。するとリアルタイムトラッキングが働いて、ずっと瞳を追い続けてくれるので、あとは構図とタイミングでシャッターを切る。それがとても気持ちよく撮れるので気に入っている。冒頭写真もそれを使って撮ったカットだ。

 本棚の奥に隠れてるのを見つかって出てきたところなのだけど、リアルタイム瞳AFのおかげで、フォーカスを気にせずタイミングを図れたのだ。これは素晴らしい。だがしかし、それも「瞳」を見つけてくれればこそである。

 α7Cの猫瞳AFはけっこう優秀で、このかふかの写真なんか、目を閉じてるのにちゃんと瞳を見つけてくれる。

目を閉じててもキジトラなら瞳AFが見つけてくれることもある。人間がみてもどこが目なのかわかりやすいものな。2021年10月 ソニー α7C

 これが黒猫となると話が全然違う。目がはっきり開いてない限り、なかなか瞳を見つけてくれないのである。どうやら、ソニーの猫瞳AFは黒猫は苦手なようなのだ(他社の猫瞳AFがどうなのかも気になるのでいつか試してみたい)。その上目を閉じてたら絶対に無理。

これはタッチAFを使って撮影。まあ人間が見ても寝てる黒猫とか難易度高そうってわかるものな。2021年910月 ソニー α7C

 人間が見ても時には「今、前を向いてるのか後ろを向いてるのかどっちだ?」なこともあるくらいなのでしょうがない。今のカメラのトレンドは被写体自動認識AFにあって、猫AFもどんどん進化していくはずなので期待したい。

 その日がくるまでは、タッチAFや一点AFなどを使って瞳とおぼしきあたりに合わせることになる。この写真がそう。横顔で瞳検出がうまく働かなかったのでタッチAFを使って撮影。水の音がすごく気になるようで、洗面所で水を使うたびにやってきて水をガン見するのだ。面白いので様子を見てると、時には水を食べようとしたり(無理です)、手を出しては濡れて驚いて引っ込めたりと、飽きないのである。

 これは撮らねばってことで、水を少しだけ出しっぱなしにし、その隙にカメラを持ってきて狙ったのである。一応、まず黒猫の目元に目が行き、視線の先を追うとそこに蛇口から流れる水がぎりぎり見えるという構図である。

蛇口から出てくる水が気になってじーっとガン見してるみるっこ。いつかは蛇口から直接水を呑むようになりそうだ。2021年10月 ソニー α7C

 結論なんだけど、黒猫って真っ黒なので撮るのが難しいのだけど、でもうまくハマると黒猫ならではのハイコントラストな写真を撮れて気持ちいい。

床にぺたんと這いつくばってたのでこちらも這いつくばって真正面から狙ってみた。2021年10月 ソニー α7C

 黒猫を撮るときのポイントはやはり黒をきれいに出すことですな。ちょっと逆光気味だとよりコントラストが出てカッコいい。光の当たり方や背景の色も大事だ。黒猫はより黒く、白猫はより白く、キジトラやチャトラはまあそれなりに、白猫と黒猫が並んでたら……そのときはそのときということで。

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筆者紹介─荻窪圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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