GIGABYTEが新チップセットIntel Z690を採用するマザーボード全11製品を日本国内で販売すると発表した。このうちDDR5メモリー対応モデルが9製品、DDR4メモリー対応モデルが2製品となる。発売日は未定。
GIGABYTE製Z690マザーボードシリーズのラインナップ | ||||||
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プラットフォーム | 製品名 | |||||
ATX | Z690 AORUS XTREME Z690 AORUS MASTER Z690 AERO D Z690 AORUS PRO Z690 AERO G Z690 AORUS ELITE AX Z690 UD AX Z690 UD Z690 UD DDR4 |
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Micro ATX | Z690M AORUS ELITE DDR4 | |||||
Mini-ITX | Z690I AORUS ULTRA |
想定売価は「Z690 AORUS PRO」が4万8000円前後、「Z690 UD」が3万円前後、「Z690 UD DDR4」が2万8000円前後。本日28日より予約を開始する。なお、これ以外の製品の価格は未定だ。
新マザーボードの特徴と GIGABYTEの独自機能
各製品の概要を紹介する前に、GIGABYTE Z690シリーズマザーボードに搭載された独自機能をかいつまんで説明しよう。
ハイブリッドコアの最適化
新CPUのP-CoreとE-Coreの活性化と電圧ポリシーを調整する、2つの新しい「CPUアップグレード」項目を BIOSプロファイルに追加している。これによりゲームでの性能を落とすことなく、CPUの電力を最大20%ダウン、さらにCPU温度を5度下げられるという。
DDR5メモリーの採用
DDR5を使うと、DDR4より50%性能が向上する。さらにシステムに大きな負荷がかかっているときに、ワンクリックで自動的に周波数を5000MHzにブーストする機能「DDR5 Auto Booster」を搭載している。これはUEFIから設定できる。
さらに、さまざまなメモリーベンダーに対応した多種多様な調整済みプロファイルデータベースをUEFIに内蔵しているため、クロック、電圧、タイミングなど数十種類のメモリーパラメーターを入力する必要がない。このプロファイルをXMP 3.0ユーザープロファイルに転送することもできる。
ヒートシンクがFins-Array IIIに進化
VRM周りのヒートシンク総表面積は従来型から900%も増えている。このヒートシンクは、熱放射を高めて放熱を促進するためナノカーボンでコーティングされている。ナノカーボンのおかげで10%の冷却効率向上が得られるという。
PCI Express 5.0を採用
Z690チップセットは、最新のPCIe 5.0を採用するのが大きな特徴の1つだ。PCIe 5.0は転送速度が高速なため、PCIe接続の機器を大量につなげてもレーン数が不足することはあまりない。
ちなみに、NVMe SSDは最大転送速度が7GB/sに達する製品が出回ってきているが、PCIe 4.0の最大転送速度は7.88GB/sなので、このままではあと0.88GB/sしか速度を上げられない。一方、PCIe 5.0は最大転送速度が2倍の15.75GB/sになるので、現在より2倍高速なSSDが出現したとしてもボトルネックになることはない。
現状ではPCIe 5.0に対応したSSDやビデオカードは発売されていないが、ここは先行投資だと思い、対応製品の登場を待ちたいところだ。
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