DJI JAPAN、エネルギア・コミュニケーションズは10月26日、中国電力ネットワークの協力の元、日本一高い送電鉄塔がある大三島支線の海峡横断部の送電線点検の実証実験を実施したと発表した。
これまで送電線の外観点検は、ヘリコプターからの目視やカメラによる撮影と、地上や鉄塔からの作業員による直接目視で実施されており、コスト面や即時性、そして作業員の経験に頼るなどの課題があった。
そこで本実証実験ではDJIの最新型業務用ドローンMatrice 300 RTK(以下:M300 RTK)、ズームカメラZenmuse H20Tおよび解析ソフトウェアDJI Terraを活用して実施。
具体的には、M300 RTKのマニュアル操作ではなく、自動飛行機能を使い、直径35mm送電線の点検を1.2kmの水平距離で実施。また事前に鉄塔および送電線の点群データ(構造物の形状と位置)を取得したうえで、Zenmuse H20Tを使用して外観撮影を実施している。
さらにその撮影データを用いて、解析ソフトであるDJI Terraで正確な3Dモデル点群を生成。それをもとに任意の離隔を保つ飛行航路とカメラ撮影設定を盛り込んだ自動飛行プログラムを作成し、自動飛行を実行した。
結果としてM300 RTKの自動飛行による撮影は、従来の方法と比較して作業時間が大幅に短縮され、撮影データは最大23倍光学ズームと有効画素数2000万画素のカメラにより撮影された高精細なエビデンスが取得できたとしている。
また、撮影データはリアルタイムで確認できるので、問題が疑われる箇所発見後の再撮影が即座に行なえる即時性も確認できたという。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります