週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ユーモアとスリルがたくさん詰まった大人の嗜好品

「DEATHLOOP」プレイレビュー、ループを繰り返すほど面白さが加速していく良作FPSだ

2021年10月30日 11時00分更新

ベセスダ・ソフトワークスが販売、Arkane Lyon(Arkane Studios)が手がけたサード・パーソン・アクション「DEATHLOOP(デスループ)」

 ベセスダ・ソフトワークスが販売、Arkane Lyon(Arkane Studios)が手がけた「DEATHLOOP(デスループ)」は、タイムループの要素を取り入れたファースト・パーソン・アクションゲームだ。対応プラットフォームはPlayStation 5、PCで、9月14日より販売中だ。

 筆者は、DEATHLOOPにハマった人間の1人。本作にはタイムループを活かしたゲーム性や60年代のポップカルチャーを取り入れた世界観など、プレイヤーを虜にするほどの魅力が多く詰まっているのだ。さすがは、没入感あるゲームを得意とするベセスダ・ソフトワークス、ならびにArkane Studios。同社のゲームもそうだが、本作もまたやめどきがわからなくなる1本といっても過言ではない。

 そこで本記事では、DEATHLOOPのレビューをお届けする。

同じ1日を繰り返すことで得られる、最高の面白さ

 DEATHLOOPの魅力であるタイムループをわかりやすく説明すると、同じ1日を延々と繰り返す現象のこと。SF小説や映画、ゲームで多用されており、代表的な作品として「オール・ユー・ニード・イズ・キル」や「恋はデジャ・ブ」「シュタインズゲート」「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」などが挙げられる。

 DEATHLOOPも、タイムループを題材にした作品の1つだ。主人公のコルトは同じ1日を繰り返す「ブラックリーフ島」を舞台に、ループから脱出すべく、1日で8人のターゲット(ヴィジョナリー)を暗殺する計画を立てる。少しレトロチックな銃と、「スラブ」(アビリティー)を使い、困難に立ち向かっていく……といった内容だ。

謎の「ブラックリーフ島」から脱出するには、1日で8人のヴィジョナリーを暗殺しなければならない。銃とスラブ、そして知識を駆使し、終わらない1日から抜け出そう

 8人のヴィジョナリーを暗殺すればコルトの願いは叶うわけだが、厄介なのがタイムループだ。死んだら1日の最初(朝)に戻されるほか、進行状況や取得した武器、スラブ、トリンケット(武器およびコルトの強化アイテム)などをすべて失ってしまうのだ。

死んでしまうとループが発生し、始まりとなる朝へ戻されてしまう

1度死んだら即ループというわけではなく、3回まで復帰できる。ただし、3回死んだら振り出しに戻されるので慎重に

 1日は「朝」「正午」「午後」「夜」の時間帯で成り立っており、4つのエリアのうち1つのエリアを探索するごとに時間が1つ経過する。そして夜が終わると、最初の朝に戻る。つまりタイムリープが発生するのだ。たとえヴィジョナリーを暗殺できたとしても、夜が終わったら最初からやり直しということになる。

1日は「朝」「正午」「午後」「夜」の時間帯で成り立っており、1つのエリアを探索したら次の時間帯に移行。時間帯によって各エリアのアクティビティーが変化する

 しかしながら、話を進めていくと、獲得した武器・スラブを保存する方法が判明する。「レジドゥム」と呼ばれる消費アイテムを保存したい武器、スラブ、トリンケットに注入することで、振り出しに戻っても持ち越せるのだ。これがわかると、DEATHLOOPの面白さは一気に加速し始める。プレイ当初はシビアと思っていたが、救済策がしっかり盛り込まれている点に安堵したものだった。重要な装備は残して、いらない装備はレジドゥムに変換して……といったシンキングタイムも楽しい。

エリア中には、レジドゥムを帯びたオブジェクトが隠されている。見つけたら回収しよう

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事