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パソコンの使い方が分からないなら、家族で自己解決を……!?

40年の節目を向かせた富士通のパソコン、手放しで喜べない理由

2021年10月04日 09時00分更新

ふくまろを通じて家族が苦手なパソコンをサポートする

 富士通クライアントコンピューティングでは、2021年5月から、富士通パソコン誕生40周年企画をスタートしており、その第1弾として、モバイルキーボード「LIFEBOOK UH Keyboard」を開発し、これをクラウドファンディングで提供する取り組みを開始している。

 そして、40周年企画第2弾として、あらゆる人が参加できるIT社会の実現を目指し、デジタル苦手さんをサポートする「ふくまろおしえてサービス」を開始した。

 同サービスは、FMVシリーズに搭載しているAIアシスタント「いつもアシスト ふくまろ」を利用して、高齢者をはじめとしたデジタル苦手さんに、パソコンの使い方などをサポートするものだ。これまでのサービスが、AI機能などによる先進技術を利用したり、コールセンターによる専門家を通じた課題解決を目指していたが、新サービスでは、LINEとふくまろを組み合わせて、家族同士をつなぎ、パソコンの操作方法などを家族が教えやすい環境を実現することになる。

 FMVシリーズに搭載されているふくまろに、「家族に教えてもらいたいことがあるのだけど」と話しかけると、「家族に遠隔操作をお願いするまろ」とふくまろが答え、LINEを利用して、自動的に家族のLINEグループにメッセージを送信。家族にパソコンの使用方法について質問があることを通知する。LINEでメッセージを受け取った家族は、すぐにサポートが可能であれば、6桁のセキュリティコードをLINEで送り返し、これをパソコンに入力してもらい、許可ボタンを押してもらえば、画面が共有され、家族がパソコンをリモート操作できる。もし、都合が悪かったら、LINEで返事をして、サポートできる時間を伝えればいい。仕事中に、何度も電話がかかってきたりといったことがなくなり、家族というつながりをもとに、お互いに負担が少ない形でサポートできる環境が実現されるというわけだ。

 Windows 10の標準機能として搭載されている「クイックアシスト」を利用しているが、ふくまろとLINEを組み合わせることで、この機能を簡単に使えるようにしている点が特徴だ。

 高齢者がパソコンのなかに保存している家族の写真を見たいといった操作や、ネットショッピングでの購入。そして、高齢者のワクチン接種などの予約なども、家族が遠隔操作して行うことができる。

 たとえば、ネットショッピングの場合は、コールセンターの専門家に遠隔操作をしてもらい、操作を教えてもらうこともできるが、第三者であるため、購入ボタンまでは押すことができない。だが、家族であれば、遠隔操作で、購入ボタンを押すことができるというメリットもある。

 ちなみに、齋藤会長は、「富士通クライアントコンピューティングの社員には、このサービスを使って、親から連絡があったら、就業時間中でも、親のパソコンのサポートを行っていいことを決めた」と、仰天の社内制度を導入してみせた。

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