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スクウェア・エニックスの魅力が詰まったタイトル目白押し!

『FFオリジン』や『チョコボGP』など、TGSでも発表されたスクウェア・エニックスの新作タイトル8本を先行体験!

2021年10月05日 18時30分更新

『TRIANGLE STRATEGY(トライアングルストラテジー)』

 2022年3月4日発売予定のNintendo Switch向け新作タクティクスRPG『TRIANGLE STRATEGY(トライアングルストラテジー)』。昔ながらのドット絵に3DCGの画面効果を加えた「HD-2D」という手法で作られたタイトルで、懐かしくもハイクオリティーなビジュアルを楽しめる。価格は、7680円。

戦闘は高低差のあるマップで戦うクォータービュー形式のシステム。画面下に表示された順番に行動し、敵の全滅などの条件を満たすと勝利となる(青が味方、赤が敵)。移動時のマスの色は、敵の攻撃が来る可能性があるマスは紫、安全地帯は青で表示されている

 プレイヤーはとある王国の王子・セレノアとなり、周辺国を巻き込んだ壮大な群像劇を体験することになる。物語中に提示される選択肢でどれを選んだかによって、主人公の“信念”が変動し、その後の展開や加入する仲間などが変化するシステムを採用しているのが特徴だ。

女性を襲う盗賊を見つけ、助けに入った際の選択肢。BENEFIT/MORAL/FREEDOMの“信念”が選択肢によって変化する

 “信念”のパラメーターは直訳すると利益/道徳/自由となり、打算的な考え方ならBENEFIT、真面目な回答ならMORAL、ちょっと砕けた感じならFREEDOMを選ぶことになるイメージだろうか。まさしくプレイヤーの“信念”によって国の行く末が決まるので、RPGに感情移入したいタイプの人には、とくにオススメできる作品となる。

キャラクターはそれぞれ特性が異なり、回復に特化したもの、味方の行動順を変更できるものなどがいる。1人で何でもこなすのではなくチームワークが大事となるので、戦闘ではいい意味で頭を使うことに

火の魔法を使えば敵だけでなく、樹などの周辺の環境も燃やせるとのこと。戦略の幅はかなり広いと感じた

 なお、本作は2021年2月18日に体験版「Project TRIANGLE STRATEGY Debut Demo」を配信しており、体験会でプレイできたのはそこでユーザーから得られた意見要望をフィードバックしたものになる。ゲーム冒頭または先行体験版の直後(第8話)のいずれかをプレイできるという内容だったが、今回は冒頭のほうを遊ばせていただいた。

 最初のセレノアとフレデリカの出会いなど、2月の体験版ではわからなかった背景が見えて、ストーリーがより楽しみに。また、体験版からの改善が反映されており、非常に遊びやすくなっていた。

セレノアとフレデリカの婚姻が、大陸を巻き込む大乱の幕開けになることを、このときは誰も知る由はなかった……。あぁ、先が気になる!

ロード時間が短くなったり、カメラが90度で回転するようになるなど、遊びやすさや快適性は体験版からかなり向上していた

難易度が「イージー/ノーマル/ハード」で選べるようになるので、ストーリーを重視して楽しみたい人も安心。体験版はあえて“難しい”調整にしていたという

 体験版からの改善内容については、公式サイトの“アンケート結果”ページに載っているので、よければそちらも参照してほしい。

■アンケート結果ページはこちら
https://www.jp.square-enix.com/trianglestrategy/enquete/

【ゲーム情報】

タイトル:TRIANGLE STRATEGY(トライアングルストラテジー)
ジャンル:タクティクスRPG
販売:スクウェア・エニックス
開発:アートディンク&SQEX浅野チーム
プラットフォーム:Nintendo Switch
発売日:2022年3月4日
価格:7680円
プレイ人数:1人
CERO:C(15歳以上対象)

(試遊&文●Zenon/ASCII)

『ダンジョンエンカウンターズ』

 2021年10月14日に発売予定のダンジョン探索RPG『DUNGEON ENCOUNTERS(ダンジョンエンカウンターズ)』。対応プラットフォームはPlayStation 4/Nintendo Switch/PC(Steam)で、価格は3520円となる。

■DUNGEON ENCOUNTERS TGS2021トレーラー

 本作の特徴は、ビジュアル表現や演出を可能な限り抑え、シンプルなゲームデザインで“ゲームシステムそのもの”の面白さを突き詰めていること。昨今はハードの高性能化もあいまって、映画のように美しいビジュアルやエフェクトを製作するタイトルが多いなか、あえてそこを限界までそぎ落とし、“ゲームを楽しむ”ことに注力した意欲作といえる。

ゲームは羊皮紙の上のようなマップを、自由に動き回って進めていく。目的はダンジョンの最奥へ潜ること。そのためには、仲間と装備、アビリティーなどを集めなければならない

 マップは縦横のグリッドで仕切られた正方形のマスで構成されており、画面左上には現在地の座標が表示されている。各所に16進数の英数字で表記された“イベント床”があり、その上に乗ると各種イベントが発生。白い番号は“HP回復”や“武器屋”などのイベントで、黒い番号は数値の高さに応じた敵が出現する仕組みだ。

基本的に白い番号なら悪いことは起こらないので、積極的に踏んでいきたい。逆に黒い番号は状況によって、避けて迂回することも必要になるだろう

 戦闘は『FINAL FANTASY』シリーズでおなじみの“アクティブ・タイム・バトル(ATB)”システムを採用。キャラクターの素早さにもとづいて、敵味方の攻防が展開する。ただ、ダメージの入り方が少し特殊で、物理攻撃か魔法攻撃か、どちらで何回攻撃すれば敵を倒せるかを常に考えながら動くことになる。

戦闘画面。キャラの名前の下に表記された“防”が物理攻撃に、“魔防”が魔法攻撃に対応して削れる仕組みで、いずれかをゼロにしたあとで対応した攻撃をすると、HPを削ることができる。“防”をゼロにしてから魔法攻撃をしても、HPにはダメージが通らないので注意

戦闘終了後のレベルアップではHPと装備ポイントが上昇。攻撃のダメージ値は武器ごとに決まっており、強敵と戦うためにはより強力な装備を手に入れる必要がある。強力な装備は敵のドロップを狙うほか、武器屋で購入することも可能

敵の情報はイベントで知ることができ、なにをドロップするのかが確認できる。“マランダム2”は“マランダム1”の上位武器で、ダメージ値ランダムの魔法攻撃を放つ

 ダメージ値が固定の武器は数値が低いが安定して戦略的に運用でき、ダメージ値がランダムの武器は低い数値が出てピンチを招くこともある代わりに、ダメージの最大値が高く一発逆転が可能というメリットがある。プレイヤーによって好みが異なる要素だ。

ダメージ値が固定かランダムかは装備画面、あるいは武器情報のアイコンでわかる

 ビジュアルを簡素化することにより、ゲームの本質である“考えること”を引き立たせている本作。最初こそイベント番号はHP回復なら宿屋の絵でもあったほうがわかりやすいとか、マップの全体地図が見られないのは不便だとか、確かに思った。

 しかし、イベント番号は何度も利用するものについては自然と覚えていくし、マップの全体地図が見られないのは不便ではなくそういうゲームデザインだ。一度通った道は色が変わっており、戻りたいならその道を戻ればいいし、踏破率を上げるために行ったことのない場所へ行くなら色の付いていない道を探せばいい。

 仮に全体地図が見られたとすれば、それこそ作業感が強くなりそうだと感じた。「あのイベントはどっちにあったっけ?」と右往左往したり、「踏破したいのに埋まってない道はどこだー!」と走り回ったりするのは、実際にダンジョンを“探索”する感覚を得るためのエッセンスの1つなのだろう。

 また、パーティメンバーには背景となるエピソードも用意されているが、強さには一切関係しないし誰を使うかも自由。作中にキャラクターのセリフや掛け合い、ストーリーなどはなく、イラストとエピソードテキストがプレイヤーに与えられたすべての情報だ。

なんとなく強者感があって使ってみたキャラクターのゲイシャブラン。我がパーティーのエース的存在である

 長く使っていると愛着もわいてきて、強力な武器“マリアル2”を持たせて戦闘中に「喰らうがいい!」とか叫んでるシーンを妄想してみたり。ビジュアルの簡素化には、そういう“想像力”の余地が生まれる効果もあると感じた。

 体験会では「45分間で10階層まで到達せよ」というタイムアタックに挑んだが、そこそこ急げばなんとか到達できる難易度だった。とはいえまだまだ本作は序盤もいいところで、ボリュームは非常にありそうだ。“考える”または“想像力”を働かせるRPGを楽しみたい人は、ぜひ本作を手に取ってみてほしい。

【ゲーム情報】

タイトル:DUNGEON ENCOUNTERS(ダンジョンエンカウンターズ)
ジャンル:ダンジョン探索RPG
販売:スクウェア・エニックス
開発:キャトルコール
プラットフォーム:PlayStation 4/Nintendo Switch/PC(Steam)
発売日:2021年10月14日 ※Steam版は2021年10月15日予定
価格:3520円
プレイ人数:1人
CERO:A(全年齢対象)

(試遊&文●Zenon/ASCII)

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