近距離モビリティーの普及に向けて
同社では2019年に「ヨコハマ未来モビリティショーケース」として、同社製品の「WHILL Model C」を使った実証実験を実施している。この取り組みは、電車やバス、タクシーなどを降りた後の、「ラストワンマイル」(公共交通機関から目的地までのような短かい距離)を担う移動手段としてのWHILLの可能性を探ったものだ。
さらに、羽田空港旅客ターミナルを運営する日本航空ビルデングと共同で、「WHILL自動運転システム」の運行サービスを、第1ターミナル、第2ターミナルの国内線出発ラウンジの全域で提供しているほか、今年の6月には、国立成育医療研究センター産科病棟でも、自動運転モビリティーサービスに関する実証実験を実施している。
このように同社は、近距離モビリティーを社会に普及させるための活動にも積極的に取り組んでおり、実際に、見かける機会も少しずつ増えてきているように感じる。今回の提携は特定の企業と独占的に契約するわけでなく、トヨタ、ホンダ、日産、マツダと国内の大手自動車メーカーのディーラーにまたがって、業界全体を巻き込んで販路を拡大したことにも、大きな意味があると思う。自動車ディーラーという身近なスポットで近距離モビリティーを体験できるチャンスが増えるという意味で、近距離モビリティーの発展に寄与することだろう。
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